木下さんちのひなたちゃん #1
BGM
あのね、聞いてほしいことがあるんだ
脚本家
かもねぎ
投稿日時
2015-06-03 19:31:12

脚本家コメント
ひなたちゃんのアイドルになる前のお話を想像した作品となっております
どうしても書きたくなりました
毎週水曜日に更新予定です。よろしければどうぞ

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木下ひなた
「おはよぉ」
木下ひなた
いつものようにのんびりとした声で挨拶をしてきた、彼女の名前は木下ひなた
木下ひなた
僕の中学校のクラスメイトで、幼稚園からの幼なじみ
木下ひなた
『おはよう、今日もいい天気だな』
木下ひなた
「そうだねぇ、眠たくなっちゃうよ」
木下ひなた
『眠たくなるのはこっちだよ』
木下ひなた
「え〜、なして?」
木下ひなた
『のんびりしてるからだよ、ひなたが』
木下ひなた
「もう慣れっこでしょう」
木下ひなた
『まあね』
木下ひなた
何気ない会話だけど、陽気と相まって普段より温かい気持ちになる
木下ひなた
昔からこんな感じだ。おっとりしているから、そばにいなくちゃいけないと思った
木下ひなた
遠足の日も、運動会も、勉強も、遊びも、いつでもどこでも
木下ひなた
ずっと、僕が支えていかなければと思った
木下ひなた
ーーーでも、それは杞憂だった
木下ひなた
彼女は存外しっかりしていた
木下ひなた
僕の知らないところで、知らないうちに
木下ひなた
彼女は、やりたいことを見つけていて
木下ひなた
自分の気持ちをごまかさず
木下ひなた
彼女は
木下ひなた
彼女は、アイドルになると決めていた
木下ひなた
それは、ある日突然告げられた
木下ひなた
《あのね、聞いてほしいことがあるんだ》
木下ひなた
《あたし、東京に行くことになったんだ》

(台詞数: 24)