二階堂千鶴
おお、よしよし……そんなに警戒しなくてもよくってよ。
二階堂千鶴
お近づきの手土産に、鰹節を持って来ましたのに……つれないですわよ。
木下ひなた
こんにちは、千鶴お嬢さん。今日は撮影、もう終わりかねえ。
二階堂千鶴
こんにちは、ひなたちゃん。そうですわよ、今日はこれまでですわ。
二階堂千鶴
わたくしを引き立て役に回してドラマを撮るなんて、監督さん、見る目が有るんだか無いんだか。
木下ひなた
でも、その服着てると、いつも以上に頼れるお姉ちゃんみたいで素敵だべさ。
二階堂千鶴
そう言っていただけますと、やり甲斐がありましてよ!
豊川風花
お疲れ様でした千鶴ちゃん。あ、ひなたちゃんも来てたのね。
豊川風花
あ、さっき話してたことだけどね……プロダクションと話がまとまって、暫くOKですって。
二階堂千鶴
それを聞いて一安心ですわ。それなら、なんとかなってよ。
木下ひなた
あの、何の話だべさ?千鶴お嬢さん、何か頼み事をしてたのかい?
二階堂千鶴
なかなか「この子」が慣れてくれなくて、撮影の進みがイマイチですのよ。
豊川風花
この猫ちゃん、人の選り好みをするらしくて……撮影期間千鶴ちゃんが飼えないか交渉してたの。
二階堂千鶴
まあ、わたくしの手にかかれば従属させるなど容易いこと。明日からはより完璧になりましてよ。
豊川風花
あ、ちなみに条件として、猫ちゃんの扱いに慣れた私が様子を見ることが入ってるわ。
豊川風花
うふふっ、役得役得!こんな素敵な猫ちゃんのお世話ができるなんて〜!
木下ひなた
風花さん、「ねこかふぇ」さ、よく行ってるじゃなかったけ?なまら喜んでるけど……
豊川風花
だって、ひなたちゃん。よく見て、此処ここ!
二階堂千鶴
ふ、風花さん!いきなり何処を指差しまして!?は、ハレンチですわ。
木下ひなた
あ、本当だわ。この子すごいよ。初めて見たわ。
二階堂千鶴
ひなたまで……そんな事してはいけませんわ!ネコの、お、お股を触るなんて!
木下ひなた
凄いよお。この子、三毛猫のオスだよ。びっくりしたわ。
二階堂千鶴
オスなのは分かりましてよ。何をそんなに興奮していまして。
豊川風花
三毛猫はほとんどメスばっかりなの。遺伝の関係でね。
豊川風花
三毛猫のオスは、数万匹に一匹って言われるくらい希少なの。まさにセレブ猫ね。
木下ひなた
爺さまたちに聞いたけど、船に乗せておくと遭難しないって言われてたんだべ。
豊川風花
南極の昭和基地の越冬隊にも同行したことがあるそうよ。
二階堂千鶴
な、なにか話のスケールが大きくなって来ましてよ……
豊川風花
と言うわけで、替えの効かない子だから、絶対に仲良くなってね!
豊川風花
疲れても交代の子が居ないから、極力撮影は一発OKにしてって指示よ。
二階堂千鶴
な、なんとかして見せましてよ……二階堂千鶴を、甘く見ないでほしいですわ。
豊川風花
ちなみにこの子、茹でたササミが大好きなんですって。鰹節よりそっちの方がいいわ。
木下ひなた
いいなあ、千鶴お嬢さん、今度遊びに行ってもいいかねえ。
二階堂千鶴
もちろんですわよ。この子もひなたみたいな素直な子はきっと好きになりますわよ。
豊川風花
それじゃあ、明日にも様子を見に行くわね。今日は疲れてるからあまりはしゃいじゃ駄目よ。
二階堂千鶴
分かってましてよ。それでは、ごきげんよう。
二階堂千鶴
……
二階堂千鶴
あれ?もしかしてあの二人、わたくしの家まで来るのですの?別の問題が出て来ましてよ……
(台詞数: 38)