口先魔王と人見知り勇者 第61話の2
BGM
MAINBGM_RMX
脚本家
不明
投稿日時
2017-09-23 23:09:44

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矢吹可奈
「ここが魔界かぁ………暗くて周りが良く見えないな…」
北上麗花
「魔界は大陸の地下深くにありますからね~。日の光がほとんど届かないんですよ」
横山奈緒
「………なんで、レイカまでコッチに来てんねん」
北上麗花
「これから先、ジャミングボールがまた必要になるだろうからってイオリちゃんに言われて…」
北上麗花
「材料の邪魔の木を補充に来たんです」
横山奈緒
「あぁ、なるほどなぁ…」
横山奈緒
「………ん?そういや、邪魔の木の群生地ってたしか…」
北上麗花
「はい、シホちゃんの実家の近くですね」
矢吹可奈
「え?」
北上麗花
「そういうわけなので、えっと……カナちゃんでしたっけ?」
矢吹可奈
「は、はい」
北上麗花
「同じ方向なので、途中まで一緒に行きましょう♪」
矢吹可奈
「あ……はい!ありがとうございます♪」
横山奈緒
「イオリのヤツ……手は貸せへんとか言うといて、いたれりつくせりやんか…」
横山奈緒
━━━━━━
北上麗花
「ほら、アソコがシホちゃんの実家ですよ」
矢吹可奈
「静かですね………というか、ヒトの気配がしない…?」
北上麗花
「変だね……シホちゃんの弟さんはまだ小さいから、あんまり家から出ることないハズだけど…」
矢吹可奈
「まさか…!?」(ダッ)
北上麗花
「あ、カナちゃん気をつけ………あらら、行っちゃった…」
北上麗花
━━━━━━
矢吹可奈
「こ、これは…!」
北上麗花
「うわぁ……部屋が荒らされちゃってますね~…」
矢吹可奈
「あ、あれ?ついて来たんですか?」
北上麗花
「うん、危ないかな~って思って……でも、誰も居なさそうだね…」
矢吹可奈
「も、もしかして、シホちゃんの弟さん……さらわれちゃったんでしょうか…?」
北上麗花
「そうかもしれないね…」(キョロキョロ…スス…)
矢吹可奈
「あの……何してるんですか?」
北上麗花
「ん~、さっきも言ったけど……シホちゃんの弟さんって、まだ小さいんですよね…」
北上麗花
「だから、ほとんど抵抗らしい抵抗もできないと思うんですけど…」
北上麗花
「なんで、こんなに荒らされてるのかなって…」
矢吹可奈
「えっと………親……は、居なかったんですか…?」
北上麗花
「シホちゃんのご両親は、魔界の統一戦争で亡くなってるんです」
矢吹可奈
「え…」
北上麗花
「だから、シホちゃんがまだ魔王軍に居たころは、自分でちょくちょく戻って来て…」
北上麗花
「弟さんの面倒を見ていたみたいですよ。……使徒になってからはわかりませんけど…」
矢吹可奈
「そうだったんだ…」
北上麗花
(スッ)「これは……天使の羽根…?」
矢吹可奈
「え、何ですかそれ?」
北上麗花
「………カナちゃん、シホちゃんの弟さんを人質にとったのはサイレンスっていう神の遣いで…」
北上麗花
「“自分の手の者に護衛させてる”って言ってたんですよね?」
矢吹可奈
「は、はい。そうですけど…」
北上麗花
(ブツブツ…)「つまり、“手の者”は天使……ということは…」
矢吹可奈
「あ、あのぅ…?」
北上麗花
「ねぇ、カナちゃん。これから邪魔の木を集めるので、手伝ってくれませんか?」
矢吹可奈
「え?でも、あの……私、シホちゃんの弟さんを…」
北上麗花
「急がば回れ、ですよ。大丈夫、必ずシホちゃんの弟さんを助けるのに役立ちますから♪」
矢吹可奈
「え、本当に!?」
北上麗花
「はい、私が保証します♪」
矢吹可奈
「わかりました……じゃあ、手伝います!」

(台詞数: 50)