真壁瑞希
「みなさんこんばんは、」
横山奈緒
「瑞希、カメラそっちとちゃうで」
真壁瑞希
「失礼しました。みなさんこんばんは、真壁瑞希です」
横山奈緒
「横山奈緒でぇ~す!」
矢吹可奈
「やっ、矢吹可奈です!」
真壁瑞希
「今晩からはじまりました生っすかの新企画。その名も“瑞希先生の恐怖の心霊教室”」
横山奈緒
「これは視聴者の皆さんから心霊体験を募集し、紹介していくコーナーです」
矢吹可奈
「今回は1回目なので瑞希先生の心霊体験を紹介します」
横山奈緒
「それにしても可奈、えらい鼻声やな」
矢吹可奈
「すみません、風邪気味で」
真壁瑞希
「大丈夫。瑞希先生にまかせなさい」
横山奈緒
「おっ!やる気満々やな。それじゃあ瑞希先生の身の毛もよだつ話をかましたって!」
真壁瑞希
「あれは昨年の夏に、三浦あずささんと心霊スポットの取材に行った時のことです。
真壁瑞希
あずささんはドラマの撮影があり、わたしとは現地で落ち合う予定でした。でも・・・」
横山奈緒
「あずささんに何かあったんか!?」
真壁瑞希
「いいえ、あずささんは道に迷うことなく予定時間にきっちり現れました」
矢吹可奈
「きゃーーー!」
横山奈緒
「何でやねん!確かにあずささんはよく道に迷うけど」
横山奈緒
「瑞希先生、ごめんな。話の腰折ってしもうて」
真壁瑞希
「これがわたしが体験した心霊体験です」
横山奈緒
「終わりかい!確かにあずささんの方向オンチは神がかってるけど!」
真壁瑞希
「それではまた来週!」
横山奈緒
「コーナーも終わりかい!」
真壁瑞希
ーコーナー終了後・控え室ー
横山奈緒
「結局お笑いコーナーやん。まぁわたしが担当に選ばれた時点でそんな気ぃしてたけど」
矢吹可奈
「瑞希ちゃん奈緒ちゃん、今日は風邪ひいちゃってごめんね」
横山奈緒
「しゃ~ないって。次までに身体治してガンバろな」
真壁瑞希
「次もよろしくお願いします」
矢吹可奈
「うん。それじゃあ次の現場があるから」
真壁瑞希
「わたしも次の仕事に向かうのでここで失礼します」
横山奈緒
「ほんじゃ、お疲れさぁ~ん」
横山奈緒
「さて、わたしの出番は終わりやけど、プロデューサーさんの手伝いでも・・・って、あれ?
横山奈緒
電話や。わたしやのうてスマホがぶるってどないすんねん!
横山奈緒
心霊体験だけに!
横山奈緒
寒いわぁ~
横山奈緒
あれ?可奈からや。はいはぁ~い、奈緒ちゃんですよぉ~
矢吹可奈
「もしもし、お疲れ様ぁ~」
横山奈緒
「あれ?鼻声が治ってるやん」
矢吹可奈
「今日1日休んだらすっかり元気になったよ」
横山奈緒
「そりゃよかったなぁ~
横山奈緒
って、今日1日?」
矢吹可奈
「うん!午前中は熱でベッドから起きられなくてプロデューサーさんに休むようにって」
横山奈緒
ちょっと待って!可奈、さっきまでわたしとは一緒に“瑞希先生の恐怖の心霊教室”やってたやん」
矢吹可奈
「でも今夜の生っすかは緊急報道特番で中止になったって。
矢吹可奈
だからずっと寝てたんだ。でも元気になったら奈緒ちゃんの声が聞きたくなって電話しちゃった」
横山奈緒
(そんなアホな・・・)
矢吹可奈
「さっき志保ちゃんがケーキを持ってお見舞いにきてくれたんだよ。それでね・・・」
横山奈緒
わたしの耳にはもう可奈の声は届いてへんかった。それからすぐに事務所に確認したけど、
横山奈緒
確かにその日の生っすかは中止になってたし、瑞希もずっと家におったらしい。
横山奈緒
それやったらさっきまでわたしとおった瑞希の可奈は、いったい誰やったんやろ・・
(台詞数: 50)