矢吹可奈
あの頃の君は、憧れに真っ直ぐだった。
矢吹可奈
歌もダンスもお世辞には上手いとは言えず、誰にも負けないのは情熱だけ。
矢吹可奈
それでも、その情熱ただひとつを武器に、君は候補生までなれたよね。
矢吹可奈
そして、ある日訪れた大きなチャンス。
矢吹可奈
『憧れ』に近づけ、『憧れ』を助ける大きな大きなチャンス。
矢吹可奈
その『憧れ』を目の前にして、君は手も声も震えていた。
矢吹可奈
(いつもの元気はどうしたの?)
矢吹可奈
そう、僕が瞳で問いかけると…
矢吹可奈
君は震える手で僕を突き出し…
矢吹可奈
『憧れ』に『勇気』を貰った。
矢吹可奈
その印は、今も僕のお腹にある。
矢吹可奈
…でも、真っ直ぐすぎた君は、それで苦しんでいた事もあったよね?
矢吹可奈
暗い部屋で何度も僕のお腹を見ては溜息をついて…
矢吹可奈
変わり果てる君の姿に、僕は目を背けたくても背けられなかった。
矢吹可奈
だって、僕は目を閉じられないから。
矢吹可奈
僕は自分で背中を向けられないから。
矢吹可奈
…でも、君の『勇気』は消えていなかった。
矢吹可奈
君を縛り付けていた鎖の天秤は、18の差し出された腕が解いてくれた。
矢吹可奈
…そして、君は『憧れ』を助ける役目を果たし…
矢吹可奈
僕を抱きしめながら次の夢に望み…
矢吹可奈
今は『憧れ』と並んで『憧れ』を与えるステージに立っている。
矢吹可奈
…おや?誰かが呼んでるね?あの時一緒に次の夢を狙ったお姉さん達かな?
矢吹可奈
その横には一緒に『憧れ』を助けた6人の仲間と…
矢吹可奈
今でも変わらない、君の『憧れ』が微笑んでる…
矢吹可奈
君は僕をそっと撫でて『行ってきます!』とキスをする。
矢吹可奈
僕は自分では動けないから、君のステージを見られないけど…
矢吹可奈
…終わった時に満面の笑顔を僕に見せて…
矢吹可奈
おやすみのベッドで、お話たくさん、聞かせて欲しいな?
矢吹可奈
ずっとずっと、見守ってきた、君のファン第1号より…
(台詞数: 29)