矢吹可奈
私は、月に憧れていました
矢吹可奈
月は、綺麗で、美しかったからです
矢吹可奈
私は、月になりたかった
矢吹可奈
みんなを魅了するような、綺麗な月
矢吹可奈
ーー誰かが、私のことを、ひまわりみたいだって言ってくれました
矢吹可奈
嬉しいけど、どこか複雑な気持ちになりました
矢吹可奈
だって、ひまわりに月は似合わないから
矢吹可奈
それに、ひまわりは太陽に向かってるものだもん
矢吹可奈
…それにそれに、ひまわりは
矢吹可奈
ひまわりは、太陽にも、月にも届かないから
矢吹可奈
どんなに背伸びしたって、お空の上
矢吹可奈
キラキラ、できないし
矢吹可奈
私、ひまわりなんて嫌だなぁ
矢吹可奈
ーーそしたらある夜、月が私に言ってくれました
矢吹可奈
ひまわりは、あたたかさをくれるって
矢吹可奈
ちょっとだけ嬉しかった、でも
矢吹可奈
私は、お月様に質問した
矢吹可奈
私は、お月様みたく綺麗になれますか?
矢吹可奈
お月様はにっこり笑って、あなたはあなたのままでいいって。そしたら朝日が昇りました
矢吹可奈
今度はお日様に質問です
矢吹可奈
私は、お日様みたいにキラキラできますか?
矢吹可奈
お日様は、少し照れた表情をして、そのあと答えてくれました
矢吹可奈
あなたは、あなたのままでいいよって
矢吹可奈
お月様もお日様も、同じ答えでした
矢吹可奈
やっぱり、私には無理なんでしょうか?
矢吹可奈
するとお日様は少し慌てた様子で、こう言いました
矢吹可奈
ひまわりは、みんなの近くにいてくれる
矢吹可奈
ぐーんって、お日様を目指すのを見て、元気がもらえるって
矢吹可奈
届かないって思うかもしれない
矢吹可奈
でも、あなたがいてくれるから、太陽もお月様も、見てもらえるんだよ
矢吹可奈
綺麗なひまわりは、空が輝いてる証
矢吹可奈
だから、あなたは自分のままでいて
矢吹可奈
お日様とお月様は、ここまで降りてきて、私の花を大きく開いてくれました
矢吹可奈
お日様は、楽しいっていう気持ちを
矢吹可奈
お月様は、唇におまじないをくれました
矢吹可奈
あなたの歌が、もっと弾けますように
矢吹可奈
その歌が、みんなに元気をくれますように
矢吹可奈
自信が湧いて、背筋がしゃんとなりました
矢吹可奈
あの空に響くように
矢吹可奈
猪突もーしんで行こう
矢吹可奈
やっぱり私は
矢吹可奈
歌が大好きです
矢吹可奈
いつか、お月様とお日様と歌えるといいな
矢吹可奈
そしたら、みんなも元気になれるかな
矢吹可奈
そうなるといいな、そう願って
矢吹可奈
今日もおまじないを唱えます
(台詞数: 46)