矢吹可奈
…はぁ…どうしよう…バーニング・ボイスがなくなるのは嫌だけど…でも…
矢吹可奈
…そうだ。こんなときこそ…
矢吹可奈
輝いた～ステージにたーてばー…
矢吹可奈
…ダメだ。声も元気ない…私…このままじゃユニットどころかアイドルまで…
矢吹可奈
???「見守っててね、素敵な私が飛び立つまで～♪」
矢吹可奈
…?なんだろう。凄く大きい声だけど…女の子?私と同じくらいかな…
矢吹可奈
少女「…?あっ!すみません、迷惑でした?あたしって声大きいから…!」
矢吹可奈
う、ううん。全然…迷惑どころかむしろ感動したというか…でも、凄い厚着だね?
矢吹可奈
少女「まなみさんに有名人なんだから変装はキチンとしなさいって言われたので!」
矢吹可奈
(有名人?…もしかしてアイドル?)
矢吹可奈
あの…私、矢吹可奈です。あなたは?
矢吹可奈
少女「可奈さんって言うんですか!あたしは日高愛です!!」
矢吹可奈
日高愛…ってあの876プロの!?
矢吹可奈
愛「はい!…ってあーー!!むやみに名前を言っちゃいけないって言われてたのに～!!」
矢吹可奈
だ、大丈夫だよ。私もアイドルだから…
矢吹可奈
愛「…あっ!もしかして765プロの!?テレビで見ました!!」
矢吹可奈
あ、あんまり大きい声出すと他の人に気づかれちゃうかな…
矢吹可奈
愛「あう…すみません…」
矢吹可奈
大丈夫。…ねえ、なんでここで歌ってたの?
矢吹可奈
愛「自主トレです!あたしは元気が取り柄ですから、やれる内に努力しないと!」
矢吹可奈
…そうなんだ。…ねえ、愛ちゃん。聞いてもいいかな?
矢吹可奈
愛「はい!あたしに答えられるならなんでもどうぞ!」
矢吹可奈
もし…もしステージに上がるのが怖くなっちゃったらどうする?
矢吹可奈
愛「え?…えっと…あたしは…怖くなったとはないです」
矢吹可奈
え?…本当に?
矢吹可奈
愛「確かに怖いって感じたことはありますけど…でもすぐにそんなの消えちゃいました!」
矢吹可奈
消えたの?どうして…
矢吹可奈
愛「応援です!色んな人が応援してくれるのを感じたら…もう怖いなんて考えられませんよ!」
矢吹可奈
愛「それに、仲間もいますから!」
矢吹可奈
仲間…
矢吹可奈
愛「はい!あたしが失敗しちゃっても二人とも笑ってて…だから次は失敗しないぞーっ!」
矢吹可奈
愛「…ってなるんです。ヤル気が怖さを消しちゃいます!…それでももやもやする時は…」
矢吹可奈
する時は…?
矢吹可奈
愛「思いっきり泣いたり、歌ったりします!あたしはそれで大体解決です!」
矢吹可奈
…そっか。私…変に考えすぎかな…
矢吹可奈
愛「たしか可奈さんはユニットでしたよね?相談とか、ちゃんとしてますか?」
矢吹可奈
…してない。できない…
矢吹可奈
愛「何でですか?…仲間なんですから、甘えちゃいましょうよ!」
矢吹可奈
甘える…
矢吹可奈
愛「そうするともっと仲間のために頑張るぞーっ!って気持ちになれます!」
矢吹可奈
…ありがとう、愛ちゃん。…そうだよ、誰も一人で答えを出せなんて言ってないもん…
矢吹可奈
私、相談してみる!よーし、急がばまっすぐ進んじゃおう～♪
矢吹可奈
愛「あ、春香さんの曲ですね!…すーきなもの、だから、すきーでいーたいー♪」
矢吹可奈
(私と愛ちゃんはそのまま歌い続けた。さっきまでの元気の無さは消えて…)
矢吹可奈
(今は…またステージで…三人で歌いたくなっていた。愛ちゃんに別れを告げた私は走りだし…)
矢吹可奈
(携帯を取り出して電話をしていた。自分に最後の一押しをするため、仲間をひとつにするため…)
矢吹可奈
(琴葉さん…杏奈ちゃん…私は…私は…歌いたい……!!)
(台詞数: 47)