矢吹可奈
──か〜え〜る〜の〜う〜た〜が〜♪
矢吹可奈
それはとても小さかった頃の…雨の降っていた日
矢吹可奈
───『可奈は歌が上手ね』
矢吹可奈
…ママが褒めてくれた
矢吹可奈
思えばその一言が…始まりだった気がする
矢吹可奈
───『可奈ちゃんは本当に歌が大好きなんだね』
矢吹可奈
───『うん!』
矢吹可奈
幼稚園の先生は私が歌うと一緒に歌ってくれた
矢吹可奈
本当に本当に楽しくて…ずっとずっと歌っていた
矢吹可奈
思えばそのころから…歌はいつも私のそばにいてくれていた気がする
矢吹可奈
楽しい時に歌う歌はその『楽しい』をもっと楽しくしてくれる
矢吹可奈
悲しい時に歌う歌はその『悲しい』を楽しいに変えてくれる
矢吹可奈
なんだかそれは魔法のようだった
矢吹可奈
───『ママ!アイドルってすごいね!私もあそこで歌いたい!』
矢吹可奈
ある時…歌にはすごい力があることを知った
矢吹可奈
歌は世界中の人間を笑顔にできるんだ
矢吹可奈
そしていつしかそれは…私の夢になった
矢吹可奈
───『歌、歌うの…好きだったのにな…。』
矢吹可奈
一度だけ…その夢の姿が見えなくなったことがある
矢吹可奈
それを探すことすら…諦めた
矢吹可奈
でも…諦めないで一緒に探してくれた人がいる
矢吹可奈
それはいつか触れた…あの輝きを持つ人
矢吹可奈
ぎゅっとつないでくれたそのあたたかい手で
矢吹可奈
私を夢の元へ連れて行ってくれた
矢吹可奈
今では本当に感謝している
矢吹可奈
どこかに行ってしまったと思っていた夢…
矢吹可奈
結局それは…私の心の奥底で
矢吹可奈
私が来るのを…ずっとずっと待っていてくれていた…
矢吹可奈
「………」
矢吹可奈
──ワアァァ…
矢吹可奈
スポットライトを浴びてステージのセンターまで歩く
矢吹可奈
そこで目を閉じ深呼吸
矢吹可奈
柄にもなく…色々考えてみた
矢吹可奈
私にとって歌って何なんだろうなって
矢吹可奈
一生懸命考えて…
矢吹可奈
考えて考えて考えて
矢吹可奈
出た答えは…とてもとても簡単なものだった
矢吹可奈
ずっとずっと…小さい頃からわかっていた事
矢吹可奈
私は…
矢吹可奈
やっぱり
矢吹可奈
やっぱり歌が
矢吹可奈
やっぱり歌が大好き…
矢吹可奈
「それでは聴いてください…オリジナル声になって」
(台詞数: 43)