横山奈緒
この間アニキの部屋の掃除してるとき、見つけてもうたんよ…
横山奈緒
アニキの…
横山奈緒
アニキの遺書
横山奈緒
そこには、両者への恨み辛みがずーっと綴られててん
横山奈緒
私、どうしたらいいんかわからなくなって…
横山奈緒
そうしたらもう一枚出てきてん
横山奈緒
それはアニキが元カノに宛てた遺書やった
横山奈緒
私、それも読んでもうたん…
横山奈緒
幸せにできひんくてごめんなって書いてあってん
横山奈緒
私、その手紙はすぐ破って捨ててん
横山奈緒
だって結局手紙を出さなかったってそういうことやろ?
横山奈緒
だから破って捨ててん、アニキの目に触れないようにそっと…
横山奈緒
それをアニキに打ち明けるつもりはないけど…
横山奈緒
でもほんまはどうしたらいいかわからなくて
横山奈緒
だって…私の知ってるアニキは…
横山奈緒
お祭りの時、必ず私ら家族に屋台でお土産を買ってきてくれる、そんなアニキやったのに…
横山奈緒
この間も家で暴れてん
横山奈緒
私の前では優しい、いつも通りのアニキなのに
横山奈緒
父ちゃんの前だと豹変すんねん…
横山奈緒
暴言…いや、それ以上のこと言うねん
横山奈緒
アニキをなんとか宥めて部屋に戻らせた後
横山奈緒
萎んだ花びらみたいにしゅんとしてる父ちゃんをみてると、私まで胸がいたくなって…
横山奈緒
アニキは社会の荒波に呑まれて、潰れて、病んでしまったんやって
横山奈緒
アニキは有名な私大を出て、大手企業に就職したエリートやったのに…
横山奈緒
嫉妬や、僻みの対象になって
横山奈緒
気付いたら苛められて、パワハラで精神的に追い詰められて
横山奈緒
頼りがいがあって、尊敬できるアニキやったのに…
横山奈緒
私はアニキをここまで歪ませた人達を許せへん!
横山奈緒
でも私はその前に…
横山奈緒
アニキをどないしたらいいかわからんねん…
横山奈緒
わからんねん…
横山奈緒
私どないしたらいいんかな?
(台詞数: 32)