二階堂千鶴
ただいまー
二階堂千鶴
父鶴「おう!千鶴おかえり」
二階堂千鶴
お父ちゃん?!こんな夜遅くにコロッケなんて揚げてどうしたの?
二階堂千鶴
兄鶴「おかえり、バージョンアップしたいんだとよ。勘弁してくれよホントに」
二階堂千鶴
バージョンアップ?
二階堂千鶴
母鶴「ほら、今度近所にショッピングモールが建つでしょ?負けてたまるかって張り切ってるのよ」
二階堂千鶴
ああ、そうなんだ・・・
二階堂千鶴
父鶴「言いたかねえが最近商店街も寂れてきてるからな」
二階堂千鶴
父鶴「こんな時だからよ、うちみたいな体力ある店が踏ん張らないとな」
二階堂千鶴
兄鶴「張り切るのは良いけどよお、付き合わされるこっちの身にもなってくれよ・・・」
二階堂千鶴
父鶴「バカヤロー!跡継ぎのお前がそんな腑抜けでどうすんだ?!気合い入れねえか!気合い!」
二階堂千鶴
兄鶴「はいはい。ほら、千鶴は気にしないで飯食え。お母ちゃん待ってるからよ」
二階堂千鶴
うん、わかった。お父ちゃん、アンちゃんをあんまり振り回しちゃダメだよ
二階堂千鶴
母鶴「はい、千鶴。今日もお疲れ様」
二階堂千鶴
ありがとう。あ、お母ちゃん。これ、今月の
二階堂千鶴
母鶴「ああ、いつもありがとう。まあ、また増えてるじゃない。儲かりまんなー」
二階堂千鶴
からかわないでよ!
二階堂千鶴
母鶴「でもいい事じゃない。お仕事が貰えるってのはありがたいものよ」
二階堂千鶴
・・・うん
二階堂千鶴
母鶴「自分を必要としてくれるってことなんだから大切にしなさい。あんたみたいな仕事では特に」
二階堂千鶴
・・・うん
二階堂千鶴
ごちそうさま
二階堂千鶴
母鶴「あら、もういいの?」
二階堂千鶴
ちょっと、考えごとが。ごめんね。せっかく作ってくれたのに
二階堂千鶴
母鶴「あらそう。あんまり根詰めちゃダメよ」
二階堂千鶴
・・・うん、おやすみ
二階堂千鶴
兄鶴「だーからー!うちはうちの味を好きでいてくれるお客がいるだろ!バカ親父!」
二階堂千鶴
父鶴「時代はニュージェネレーションなんだよバカ息子!チェンジだチェンジ!」
二階堂千鶴
母鶴「もー、2人とも喧嘩しないの。近所迷惑なんだから」
二階堂千鶴
・・・・・・
二階堂千鶴
自分を活かしてくれる場所
二階堂千鶴
自分を必要としてくれる人、か・・・
二階堂千鶴
~つづく?~
(台詞数: 33)