二階堂千鶴
(昔々あるところに、一組の男女がいました)
二階堂千鶴
(男は女を愛し、女もまた、その男を愛していました)
二階堂千鶴
(この幸せがいつまでも続くだろう___。女はそう信じていました)
二階堂千鶴
(しかし、男は違いました。ある社交場で出会った女に惚れ、恋に落ちたのです)
二階堂千鶴
(男は瞬く間にその女の魅力に溺れ、ついにかつての女の元を去りました)
二階堂千鶴
(しかし、女は諦めていませんでした。「彼は必ず戻ってくる」そのために)
二階堂千鶴
(彼を縛る鎖を切ることを決めました)
二階堂千鶴
(彼の腕に絡み付く女の手を___)
二階堂千鶴
〈チョキンッ〉
二階堂千鶴
(彼を誘惑する女の胸を___〉
二階堂千鶴
〈チョキンッ〉
二階堂千鶴
(彼にキスをしようとする女の唇を___)
二階堂千鶴
〈チョキンッ〉
二階堂千鶴
〈チョキンッ〉
二階堂千鶴
〈チョキンッ〉〈チョキンッ〉
二階堂千鶴
〈チョキンッ〉〈チョキンッ〉〈チョキンッ〉
二階堂千鶴
(しかし、いくら鎖を切っても彼は彼女の元に戻ってきませんでした)
二階堂千鶴
(何故彼は戻ってこないのか... ?)
二階堂千鶴
(何故?)
二階堂千鶴
(何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?何故?)
二階堂千鶴
......あぁ、
二階堂千鶴
......あぁ、そうか。彼は
二階堂千鶴
私に相応しい男じゃなかったからか。それなら___
二階堂千鶴
彼との縁を......
二階堂千鶴
彼との縁を......切ってしまおう♪
二階堂千鶴
〈ジョキンッ!!〉
二階堂千鶴
(その後、彼女の姿を見た者はいない___)
二階堂千鶴
(彼女は怪物となってしまったのか?それとも......)
二階堂千鶴
(彼女を心の底から愛してくれる男を探し続けているのだろうか?)
二階堂千鶴
(今日もどこかでハサミの音が聞こえる。彼女が次に切るのは)
二階堂千鶴
〈ジョキンッ!!〉
二階堂千鶴
(何なのだろうか___?)
(台詞数: 32)