二階堂千鶴
ーーー千鶴宅
二階堂千鶴
麗花、本気ですの?
北上麗花
もちろん!
二階堂千鶴
ですが、急に道生君の家に住むだなんて………。
北上麗花
大丈夫だよ!こっちの事は、恵美ちゃんがやってくれるから!
二階堂千鶴
そういうことではありませんわ。いいですこと?
二階堂千鶴
元々島の人間だったとはいえ、道生君も人類軍側の人だったのですよ?
二階堂千鶴
周りの人がどう思うか、少しは考えて………
北上麗花
それじゃあ、行ってきまーす!
二階堂千鶴
聞いていない!?
二階堂千鶴
まあいいですわ………あら?
二階堂千鶴
あの人も映った家族写真………まだ持っていましたのね………。
二階堂千鶴
………ん?なぜこんなところにデータチップが?
黒井社長
ーーー道生宅
黒井社長
道生:来たか。千鶴さんは許してくれたのか?
北上麗花
うん。大丈夫だと思うよ?
黒井社長
道生:何で疑問形なんだよ………。
北上麗花
ねえ、一つ聞きたいんだけど………。
黒井社長
道生:ん?何だ?
北上麗花
どうして島を出たの?
黒井社長
道生:………理由なんてないさ。ただ親父に連れられたってだけさ。
北上麗花
島に帰りたいとは思わなかったの?
黒井社長
道生:何度も思ったさ。激戦をくぐり抜ける度にな。
黒井社長
道生:でも、出来なかった。
北上麗花
どうして?
黒井社長
道生:俺はさ、フェストゥムだけと戦ってきた訳じゃないんだ。
黒井社長
道生:人間とも戦った。俺と同じ位の歳のやつとも、何度も………。
黒井社長
道生:………そうしたら、もう帰れないって思ったんだ。
北上麗花
そんなの………ただのやせ我慢だよ。
黒井社長
道生:………でも、こうして帰ってくることができた。
黒井社長
道生:お前と一緒にいれて、今はそれがただ嬉しい。
黒井社長
道生:そこに……いるんだな、麗花。
北上麗花
うん。私はここにいるよ。
北上麗花
あ、そうだ。明日のお祭りの事なんだけど………
黒井社長
道生:さっきまでの話をぶった切ってその話か。
北上麗花
?
黒井社長
道生:(今みたいな話は、もうちょっと余韻とかあるべきなんじゃないのか?)
黒井社長
道生:(ま、麗花にそれを求めるのは無理か………。)
二階堂千鶴
ーーー千鶴宅
二階堂千鶴
パイロットデータ……恵美のですわね。どうしてこんな………
二階堂千鶴
………!
二階堂千鶴
これは………まさか………!
(台詞数: 42)