二階堂千鶴
ど、どうも初めまして。二階堂千鶴と申します…
二階堂千鶴
あ、あなたはあの時の広告代理店の方じゃありませんの…伊織のお兄様!?
二階堂千鶴
広告代理店にお勤めなんですのね、初耳でしたわ…って、そちらの方、何がおかしいんですの?
二階堂千鶴
はあ。水瀬グループの次期リーダーで、一族史上最大の傑物と言われてますのね。
二階堂千鶴
た、大した方でしたのね。とんだ御無礼を…は?ええ、存じ上げませんでしたわよ、それが何か?
二階堂千鶴
(…仮にもセレブアイドルを名乗るならそれぐらいの知識は持っておけ、ですか、やれやれ。)
二階堂千鶴
(伊織のお父様お兄様二人はともかく、さっきから喋ってるこの方、それから他の方々。)
二階堂千鶴
(おおよそ何がしたいのか、見当が付きますわね、まったく…)
二階堂千鶴
(ま、せいぜいこの「珍獣」をご覧下さいませ。暇潰しのお相手、務めさせていただきますわ。)
二階堂千鶴
あ、お食事ですのね。ええ、では失礼しますわ。
二階堂千鶴
それでは…その前にええと、新堂さん、でしたっけ?
二階堂千鶴
わたくしのお給仕は結構ですわ。どうぞお下がりになって?…ちょっとお耳を。
二階堂千鶴
(…多分、何が起こるか伊織に報告するおつもりでしょう。ですけどね?)
二階堂千鶴
(そんな事すれば、その件で伊織が御親戚の方々と揉めるかもしれませんわ。それはちょっと。)
二階堂千鶴
(ただでさえわたくしなんかとの付き合いがあるだけであまりよく言われてないでしょうし。)
二階堂千鶴
(心配御無用ですわ。これでもマナー教室に通った事もありますのよ?)
二階堂千鶴
あ、恐れ入ります、失礼しましたわ。それではどうぞ、よろしくお願いします。
二階堂千鶴
…
二階堂千鶴
…
二階堂千鶴
…
二階堂千鶴
ふう。ま、大体覚悟していた通りの結果でしたわね。いい笑いものになれたようで何よりでしたわ。
二階堂千鶴
あら水瀬様。…お父様、お兄様で構いませんの?それはそれは。で、何でしょう?
二階堂千鶴
反論しなかったわけ、ですか。…ま、するだけ無駄でしたでしょうし。
二階堂千鶴
それに弄られるのはもう慣れてますの。こういうキャラで売っておりますしね。
二階堂千鶴
…悔しい?何故ですの、別にどうとも思いませんわ。
二階堂千鶴
オーディション等を受けますとね、あの程度の皮肉や嫌味はしょっちゅうですの。
二階堂千鶴
それをいちいち気にしていては、芸能界などいられませんわ!
二階堂千鶴
お兄様には以前言いましたわよね?いずれ頂点に立ってみせると。
二階堂千鶴
そうなった時、堂々と言い返してさしあげますわ。
二階堂千鶴
「セレブをお気取りの割に、嫌味のボキャブラリーが少なかったですわね?」とでもね。
二階堂千鶴
ではこれで。本日はお招きいただいて、ありがとうございました。嫌味抜きで楽しかったですわ。
二階堂千鶴
…
二階堂千鶴
はあ。来るんじゃなかったですわね。とりあえず帰ってお茶漬けでも…
音無小鳥
千鶴ちゃん、お疲れ様。
二階堂千鶴
音無さん?どうしてここに?
音無小鳥
伊織ちゃんから頼まれてね、様子見てきてくれって。
二階堂千鶴
ご心配無く!セレブなわたくしならではのトークに、皆様関心なさってましたわよ!
音無小鳥
(…かなり、凹んでるっぽいなあ。ま、無理もないか。)
音無小鳥
とりあえず帰りましょ。…どっかで一杯やってく?
二階堂千鶴
あら、仕方ありませんわね!では次は庶民のお付き合いをすると致しますか、おーっほっほっほ…
二階堂千鶴
…たまには、飲んでもいいですわよね?
音無小鳥
…奢るわよ。
音無小鳥
(続く)
(台詞数: 43)