たとえばこんなプロローグ 二階堂千鶴
BGM
ココロがかえる場所
脚本家
遠江守(えんしゅう)P
投稿日時
2014-11-30 13:29:58

脚本家コメント
四作目です。このみ姉さんはお休みして、今度は千鶴さんを。

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二階堂千鶴
お~ほっほっほ!街の人々の視線が、このわたくしに痛いくらいに集まっておりますわ!
二階堂千鶴
洋品店で一番お高い洋服!美容室でセットしていただいたゴージャスな髪型!
二階堂千鶴
「派手な外見のわりに中身は地味」というところも反省して、セレブとしての振る舞いも完璧!
二階堂千鶴
…なのに、どうして芸能事務所の面接は軒並み不採用なのかしら?
二階堂千鶴
やっぱり、私にはアイドルなんて…
二階堂千鶴
…お父さん、お母さん、お兄ちゃん。
二階堂千鶴
………
二階堂千鶴
「千鶴、話があるんだ。」
二階堂千鶴
…お兄ちゃん、急に改まって、何?
二階堂千鶴
「これ。お父さん、お母さんと、俺から。」
二階堂千鶴
え!?どうしたの、このお金!?
二階堂千鶴
「お前が今まで店や家の事を手伝ってくれた分だ。少なくて悪いけど…。」
二階堂千鶴
そんな…。大学の学費を出してくれて、お小遣いだって貰ってるし。こんな大金、使い道も…。
二階堂千鶴
「なあ、千鶴。お前、華やかな世界に憧れているだろ?アイドルとか、そういうものに。」
二階堂千鶴
…そんな事、ないよ。
二階堂千鶴
「隠さなくていい。お父さんもお母さんも、もう知ってるよ。そして、二人とも言ってたんだ。」
二階堂千鶴
「千鶴には家の事ばかりで、服も遊びも習い事も、年頃の娘らしい事はさせてやれなかったって。」
二階堂千鶴
「俺も、せっかく大学に入ったのに、遊びもしないで勉強と家事ばっかりのお前を心配してた。」
二階堂千鶴
「だから、みんな嬉しかったんだよ。お前に夢がある事がわかって。」
二階堂千鶴
「このお金は、その夢の為の軍資金さ。」
二階堂千鶴
で、でも。店の手伝いも家の事も、私が好きでやってる事だし…。
二階堂千鶴
「それは知ってるよ。」
二階堂千鶴
「だけど、俺たちだって、お前が夢を掴む助けになれれば、それは嬉しい事なんだ。」
二階堂千鶴
「お前と同じだよ、千鶴。家族って、そういうものだろ。」
二階堂千鶴
「…行ってこい、千鶴。みんなお前を応援してるから。」
二階堂千鶴
「家の事も店の事も、後は任せておけ。俺は店を継ぐんだから、今から苦労しておかないとな。」
二階堂千鶴
「だから、お前はただ自分の夢だけを見て、頑張れ。」
二階堂千鶴
…うん!ありがとう、お兄ちゃん!お父さん、お母さん!
二階堂千鶴
………
二階堂千鶴
…グスッ
二階堂千鶴
こ、こんなところで挫けていられませんわ。まだまだ頑張らなくては。
二階堂千鶴
今日面接を申し込んだ事務所は、確かこのあたりのはずですわ…。
二階堂千鶴
あ、ここが765プロ…。小さな事務所ですが、活気はありそうですわね。
二階堂千鶴
…深呼吸、深呼吸…
二階堂千鶴
御機嫌よう!二階堂千鶴と申しますわ!
二階堂千鶴
わたくしをアイドルとして…って、え!?採用?そんな簡単に?
二階堂千鶴
「ピンときた」?よ、よくわかりませんが…ありがとうございます!
二階堂千鶴
…ふふっ。
二階堂千鶴
お~ほっほっほ!ここから、わたくしの輝かしい伝説が始まりますのね!
二階堂千鶴
(お父さん、お母さん、お兄ちゃん…私、アイドルになれるよ!!)

(台詞数: 40)