大神環
環ちゃんはここ最近東京に引っ越してきた女の子。学校でも友達がたくさん出来ましたが
大神環
まだまだ東京には慣れません。そこで今回お母さんは環ちゃんにおつかいで東京に
大神環
慣れてもらおうと考えました。今日のおつかいは近くの商店街でコロッケを買って、
大神環
河川敷のグラウンドで野球をやっているお姉ちゃんに忘れ物のお弁当を届けることです。
大神環
お姉ちゃんは寝坊してお弁当を忘れて河川敷にいっちゃったんです。もう、ダメねえ
大神環
お母さんから貰ったコロッケ代のお金を財布にしまって、お弁当はカバンにちゃーんとしまいました
大神環
さあ出発だあ!住んでるマンションを出ると、オーナーのオバさんにちゃんとご挨拶…
音無小鳥
……
大神環
…お姉さんにちゃーんとご挨拶するのよと言われた環ちゃんはちゃんと挨拶します「こんにちはー」
大神環
挨拶出来ないと、お母さんに怒られちゃう。環ちゃんはキチンと挨拶出来ました。
大神環
「今日?姉貴の忘れ物届けてねー!商店街でコロッケ買いにいくんだぞ!」
大神環
ちゃーんと、目的がわかっています。さぁ、早くしないとお姉ちゃんはお弁当抜きで
大神環
炎天下の中、朝昼のダブルヘッダーを3番投手で投げ抜かないといけないぞ!急げー!
大神環
お家から出て南へ50m。そこはいつも環ちゃんがお母さんと一緒に買い物をしている商店街です
二階堂千鶴
「あら、環ちゃん?どうしたの?」
大神環
この商店街では有名な名物見栄っ張りのコロッケ屋さんです。お金持ちともっぱらの噂ですが
大神環
環ちゃんはそんな風に見た事ぜーんぜんありません。でもこの子はいい子なので優しく見守ります。
二階堂千鶴
「コロッケ?それならもうすぐ揚げあがるから少し待ってくださる?」
大神環
ジャストタイミングで焼きあがったみたいです。ラッキー☆
二階堂千鶴
「はい、コロッケ5つ。450円よ」
大神環
この良心的な価格がこのコロッケ屋さん人気の秘密です。環ちゃんも大好きなコロッケは
大神環
開業してからずっと値上がりしたことがないらしいのです。環ちゃんはいつも通り500円で…
大神環
…
大神環
…あれ?
大神環
あーれれー?お財布をお家に忘れちゃったみたいです。ダメねえ、わたし～
二階堂千鶴
「ひょっとしてお財布忘れちゃった?」
大神環
「うん、玄関に置いてきちゃったみたいだ…」もう、お母さんちゃんと見とってよねー!
大神環
環ちゃんはやり場の無い怒りを理不尽にも無関係なお母さんにぶつけます。まだ5歳です。
大神環
自己責任と言う言葉は全然知りません。さあどうしよう?このまま逃したら人気のコロッケです
大神環
他のお客さんが買っちゃって売り切れちゃうかもしれません。そうすれば今日の晩ごはんは
大神環
キャベツとプチトマトとブロッコリーが主菜兼主食になっちゃいます。
二階堂千鶴
「大丈夫よ。お姉さんがちゃんと取り置きしておいて差し上げますわ!」
二階堂千鶴
「まずはお姉ちゃんにお弁当を届けてらっしゃい」
大神環
「ホント!?」流石商店街の名物見栄っ張りさん!セレブかどうかの噂はともかく
大神環
器の大きさは大統領級です。環ちゃんはまず最初にお姉ちゃんにお弁当を届けに
大神環
河川敷に向かうのでしたー!
二階堂千鶴
「ちょ!ちょっと環ちゃん!お弁当カウンターに置きっ放しよ!」
大神環
「…あ!」
大神環
…
大神環
おつかいはまだまだはじまったばかり
二階堂千鶴
大丈夫かな～?
(台詞数: 41)