馬場このみ
…あら?この着信音は、莉緒ちゃんからのお電話ね。
馬場このみ
もしもし。莉緒ちゃん、何か用?
百瀬莉緒
『……このみ…姉…さん……助け……』
馬場このみ
んー?もしもーし!電波が悪くて、よく聞こえないわよー?
百瀬莉緒
『いま……警察…服が…破れて…(プツッ)』
馬場このみ
…切れちゃった。いったい、何の用事だったのかしら?
馬場このみ
ええと、何か言ってたわね。警察…服…破れて…助け…?
馬場このみ
…って!り、り、莉緒ちゃん!?ま、まさか…!?
馬場このみ
は、はやく、早く警察署に行かないと…!
馬場このみ
あっ!あれは、パトカー?ちょうどいいわ!
馬場このみ
ストーップ!止まってー!
馬場このみ
私を警察署まで乗せてって!急いで!
馬場このみ
はぁ!?パトロールの途中!?
馬場このみ
女の子のピンチより重要なものが、この世にあるかー!!
百瀬莉緒
(一方、莉緒のいる交番)
百瀬莉緒
このみ姉さん、来てくれるわよね…?
百瀬莉緒
…はあ。まさか、人とぶつかっただけで、服が破れるなんて。
百瀬莉緒
やっぱり、セクシーさが足りないからって、少し切り込みを入れたのがまずかったのかしら。
百瀬莉緒
ほんと、このみ姉さんが来たら、なんて言えばいいのか…。
百瀬莉緒
きっと、怒るわよね。せっかく、私に合わせて直してくれた服、台無しにしちゃって。
馬場このみ
…莉緒ちゃん、ここにいるのね!
百瀬莉緒
…ね、姉さん!?
馬場このみ
大丈夫…みたいね。まあ、ここに辿り着くまでに、お巡りさんから大体のことは聞いたけど。
馬場このみ
今回は事故のようなものだから、保護扱いで特にお咎めなしですって。
馬場このみ
本当に、無事で良かったわ。着替えも買ってきたから、早く帰りましょ?
百瀬莉緒
うん。あの…。
百瀬莉緒
…ごめんなさい、姉さん。本当に、ごめんなさい。
馬場このみ
…いいのよ。莉緒ちゃんが無事だったんだから。
百瀬莉緒
でも、いつも私の世話焼いてくれるのに、こんなバカなことして、迷惑かけて…。
百瀬莉緒
こんなの、愛想を尽かしちゃっても、いいくらいなのに…。
馬場このみ
…あのね、莉緒ちゃん。
馬場このみ
もちろん、やったことについては、後でたっぷりとお説教するつもり。
馬場このみ
でもね。世話焼いてる?迷惑?愛想を尽かす?
馬場このみ
…そっちこそ、バカなこと言わないでよ!
馬場このみ
私のこと、姉さんって呼んでくれて!セクシーって言ってくれて!
馬場このみ
いつもお酒に付き合ってくれて!くだらない愚痴も嫌な顔一つしないで聞いてくれて!
馬場このみ
私が勝手に引き受けてる事務仕事を手伝ってくれて!私が辛いときには励ましてくれて!
馬場このみ
そんな子のこと…グスッ…き、嫌いになれるわけないでしょ!?
馬場このみ
…ヒック…り、莉緒ちゃんが…ヒクッ…ぶ、無事でよかった…よう…。
馬場このみ
びええ～～～ん!!!
百瀬莉緒
…っ!こ、このみ…姉さん…グスッ…。
百瀬莉緒
ごめんね…心配かけて…ほんとに、ごべんねぇ…!!
馬場このみ
(しばらくして)
馬場このみ
…莉緒ちゃん、泣き止んだ?
百瀬莉緒
…うん。何とか。
馬場このみ
じゃあ、行きましょうか。頭を下げて回る場所はいっぱいあるから、覚悟しなさいよ?
百瀬莉緒
うん。それで…あのね、このみ姉さん。
馬場このみ
もう、ごめんはナシよ?
百瀬莉緒
ううん…そうじゃなくて。ありがとね、このみ姉さん。
馬場このみ
…ふふっ。はい、どういたしまして。
(台詞数: 50)