百瀬莉緒
(自分で言うのも何だけれど、私ってなかなかイケてる方だと思う。)
百瀬莉緒
(これまで自分磨きには力を入れてきた。お肌や髪の手入れは欠かした事がない。)
百瀬莉緒
(アイドルになってからは日々のレッスンでスタイルが良くなった。美容のためにヨガも始めた。)
百瀬莉緒
(男の子が喜ぶようなファッションの研究も怠らない。露出の多い、セクシーな服を選んできた。)
百瀬莉緒
(もちろん良い女は外見だけじゃない。中身を磨くため、男の子の好みは沢山勉強した。)
百瀬莉緒
(いざという時に備えて、サクランボのへたを口の中で結べるようになった。)
百瀬莉緒
それなのに、一向に持てる気がしない。何が足りないのかしら?
馬場このみ
頭じゃない?
百瀬莉緒
姉さん酷い!!
馬場このみ
あのね、莉緒ちゃんは良い物持ってるし、実際良い女だと思うわ。
馬場このみ
だからこそ、惜しいの。すごく惜しいのよ。
百瀬莉緒
そんな事言われても…今日もプロデューサーくんに躱されちゃったし、どうしたらいいのかしら?
馬場このみ
本当だったら、莉緒ちゃんの魅力があればプロデューサーなんてイチコロなのよ?
百瀬莉緒
本当?よーし!とっておきの透け透けセクシー衣装を使う時がきたわ!
馬場このみ
はいアウト!真面目に考えないならもう知らないわよ!
百瀬莉緒
私はいつも真面目なのにー。
馬場このみ
まったく…だいたい、どうしてサクランボのへた結びを練習しているのよ?
百瀬莉緒
キスが上手くなるって雑誌で読んだの!どう上手くなるのかはわからないんだけどね。
百瀬莉緒
やっぱり、その…初めては失敗したくないじゃない?
馬場このみ
素直!そして健気!でも初めてで舌を使う女の人ってちょっと嫌!
馬場このみ
やっぱり見捨てておけないわ。私が作戦を立てます。
百瀬莉緒
ありがとう。やっぱりこのみ姉さんは頼りになるわね。
馬場このみ
明日、プロデューサーをデートに誘いなさい。
百瀬莉緒
で、デート!?いきなりハードル高くないかしら?
馬場このみ
大丈夫。デートって言わずに、適当な理由を作って誘えば良いのよ。
百瀬莉緒
そう…でも、どこに行けばいいのかしら?
馬場このみ
それは自分で考えなさいよ…どこか行きたい場所はないの?
百瀬莉緒
そうね……あ、そうだわ!良いところがあるの!
馬場このみ
どこどこ?
百瀬莉緒
この前、事務所からの帰り道で見つけた公園があるんだけれど、どうもカップルに人気みたいなの。
百瀬莉緒
夜に沢山のカップルが中に入っていくのを見たわ。きっと人気の穴場スポットね!
馬場このみ
はい!映画にしましょう!決まり!
百瀬莉緒
えっ、急にどうしたの?
馬場このみ
あと、金輪際その公園には近づいちゃダメだからね!
百瀬莉緒
そんな…男の子たちが入っていくのも見えたし、プロデューサーくんも喜ぶと思ったのに。
馬場このみ
絶対駄目!!むしろ忘れなさい!!
百瀬莉緒
は、はい…。
馬場このみ
大丈夫かしら…。
馬場このみ
(1週間後)
馬場このみ
今日は莉緒ちゃんとプロデューサーさんのデートの日ね。上手くいくといいけれど。
馬場このみ
それにしても、何の映画を見るつもりかしら?
馬場このみ
恋愛物でムードを高めたり…ホラーなんかも良いわよね。
馬場このみ
あ、莉緒ちゃんからメールだ。どれどれ…?
百瀬莉緒
「シン・◯ジラ…良い。」
馬場このみ
あの馬鹿!!
(台詞数: 45)