馬場このみ
うーむ…。
豊川風花
お疲れ様です。難しい顔してどうかしたんですか?
馬場このみ
お疲れ様。そうだ、風花ちゃんなら大丈夫ね。ちょっと聞いてもいい?
豊川風花
何をですか?
馬場このみ
結婚、についてどう思う?
豊川風花
え!?あのこのみさん、まさかそういうの考える相手が…
馬場このみ
そうじゃないけど。この前346のお姉様方と飲む機会があったのよ、そこでね。
馬場このみ
「早目にいい人捕まえとかないと後がキツいゾ☆」「分かるわ」てな話になっちゃって。
馬場このみ
あそこはウチと違って年上ばっかだからフォローが大変で。重い飲み会だったわ。
豊川風花
いいんですか、アイドルがそんな話して。
馬場このみ
私らぐらいの年齢なら多少はいいでしょ。風花ちゃんは考えた事無い?
豊川風花
無いです。アイドルやってる以上、そういうのはご法度ですもん。
豊川風花
それに結婚したからって、幸せになれるとは限りませんし。
馬場このみ
あら、夢の無い事言うのね。
豊川風花
周囲に1人、最近結婚した子がいるんです。看護師時代の同僚で。
豊川風花
けどその相手がどう見ても酷い人で。絶対止めろって友人連で大反対したんですが。
馬場このみ
どうなったの?
豊川風花
悲惨みたいです。妊娠してるのに旦那さん何もしないし、お姑さんの嫁イビリも。
馬場このみ
あらま。風花ちゃんぐらいの年齢ならそこまで焦らなくても良かっでしょうにね。
豊川風花
私達もそう言って止めたんですけど、こういうのは何度もチャンスがあるわけじゃないからって…
馬場このみ
うーむ。そういうの聞くとやっぱり結婚って相手次第よねえ。
高木社長
随分重い話をしているようだね。
馬場このみ
あ。聞こえてましたか、お疲れ様です。すみません、事務所でアイドルがこんな話。
高木社長
たまにはいいさ。小さい子の前とかでは困るがね。
馬場このみ
ありがとうございます。社長はやっぱり私達が結婚、なんてのには反対ですよね?
高木社長
うん?そうだね、まあ頭の痛い話にはなるだろうが。
高木社長
それが本人の希望なら、出来るだけ叶うよう努力はするつもりだよ。
馬場このみ
ありがとうございます。さすがは社長、それ聞いて安心しましたよ。
高木社長
おいおい。馬場君、キミまさか…
馬場このみ
ご心配なく。幸か不幸か、目下そのような予定もお相手もまったくございません。
豊川風花
だから駄目ですってば。それに結婚しても不幸になるかもしれないんですよ?
馬場このみ
そうよね。やっぱり結婚するなら幸せになれる相手とじゃないと。
高木社長
既婚者から言わせてもらえば、それは少し違うかな。
豊川風花
え?
高木社長
結婚するとね、今までの付き合い方とは全く違う。生活を共にするわけだからね。
高木社長
それまで気付かなかった相手の細かな点が気に入らなかったり、態度が豹変したりする事もある。
高木社長
その意味じゃ、この人と結婚すれば幸せになれる、なんて相手を見つけるのはまず不可能に近い。
豊川風花
じゃ、どうすれば?
高木社長
結婚したからってそれで幸せになれるものでは無い。その後幸せになれるよう努力するものだ。
高木社長
豊川君の友人はとにかく結婚すれば何とかなると思ったんだろうが。大事なのはその後なんだよ。
馬場このみ
言われてみれば。たしかにその通りですね、深い。
豊川風花
じゃ、あの娘も努力すればまだ何とかなるのかしら?
高木社長
本人達次第だろうがね。とはいえ一生を棒に振るのも良くない。諦めてしまうのも一つの手だよ。
豊川風花
離婚、ですか。さすがにそこまでは口出し出来ないかな。
高木社長
まあキミ達にはそういう結婚はして欲しくないね。ずっと笑顔でいて欲しいものだよ。
豊川風花
ご心配なく。社長に御迷惑をお掛けするような事はしませんよ。
高木社長
おいおい、それも困るよ。私は結婚式で手紙を読まれて思わず泣く、というのに憧れてるんだから。
馬場このみ
あはは。じゃ、私が結婚する時は必ず泣けるようなお手紙を準備しておきますね。
豊川風花
私も。あ、それと結婚式の前夜はご挨拶に伺いますから。社長室で待ってて下さいね?
高木社長
はは、いつになるかな…まあ、楽しみにしておくよ?
(台詞数: 50)