朱回
BGM
TOWN_RMX
脚本家
Կիշիրա
投稿日時
2017-10-24 03:44:40

脚本家コメント
続き物です!
未だにあったか〜いが無い自販機嫌い。

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大神環
会場内には自販機が少ない。と言うか一つしかない休憩所にいくつかあるだけ。
大神環
今日みたいな大会の日はすぐに売り切れになりそうだけど、まだ何かあるかな。
大神環
まあきっとあの様子じゃ本当に喉が乾いていたわけでもなさそうだし。
大神環
休憩所までの道をゆっくり歩きながら、今回の事を考えてみることにした。
大神環
廊下には出場者の学生達が歩いている。開会式の前に比べるとかなり数は減っている。
大神環
多くの学生は外に探索に出ているのかな。まあどこにいるか分からないから仕方ない。
大神環
あの食いしん坊のお姉さんは、信用できる人物としか連携しないと言っていた。
大神環
それがあのチャットにいた人物って事だろうけど。
大神環
結構少なかったな。まあそれほど用心深いという事なんだろうけど。
大神環
そういえば、他のチームというか他の学校はどこまで分かっているんだろう。
大神環
そんな事を考えながら休憩所についた。自販機の前のソファに二人の学生がいるだけだ。
大神環
スマホを眺めながらお茶を飲んでいるところを見ると、相当煮詰まってそうだ。皆そうなのだろうか
大神環
近くによると、休んでいた学生の一人がどうぞと言って自販機の前を空けてくれた。
大神環
どうもと言って飲み物を探す。やはり売り切れが目立つがまだ残っている物もあった。
大神環
選び終わる前に後ろから「あの」と声がした、さっきどいてくれた人が何か用らしい。
大神環
出場者の方ですよね? と声をかけてきた。観客に間違われる事が多かったのに珍しい。
大神環
何故そう思ったのか聞くと、開会式で見かけたらしい。まあ目立つ自覚はあるから仕方ない。
大神環
何の用か尋ねると、休憩ついでに情報の交換でもどうかとの事だった。
大神環
こちらも他人の意見が欲しかったところだから、少し話をする事にした。
大神環
学校名と部活名を名乗ってくれた。知らない学校だった。
大神環
お返しに悪いお姉さんが用意してくれた身分を名乗った。知らない学校だと言われた。
大神環
それから軽く情報交換、ボクからは勿論言える事だけ。つまり何もわかってないとだけ言った。
大神環
彼女はやっぱりそうかと言ってうなだれた。この様子だと捜査は上手く行って無い様に見える。
大神環
分かってるのは急がないと行けないと言うこと。とボクは言った。
大神環
彼女も同意して、早く見つけないと犯人に何されてるか分からないから、と真剣な様子だった。
大神環
それを聞いてから、一旦話を中断して自販機に視線を戻した。まだ冷たい飲み物しか売っていない。
大神環
飲み物を選びながら、今回の事件についてもう一度考えた。
大神環
恐らく殆どのチームがこの人達と同じように、何もわからないということしか分かってない。
大神環
それなのに、食いしん坊のお姉さんは探しだした手がかりを外に出さないようにしている。
大神環
悪いお姉さんが見つけた証拠だって、他の学校は何も知らないままだ。
大神環
あのチャットにいる人物の中で何か変な雰囲気を感じる。
大神環
その、他の誰も信用しないみたいなオーラが正直苦手だったから、
大神環
あの中で唯一否定的だった横山奈緒について行くことにした。
大神環
あっちはボクが苦手みたいだけど、ボクはそうでもないから。
大神環
とにかく、あのチームの事は信用しすぎない方が良いだろう。
大神環
あのチームが大会本部を信用していないのと同じように。と、自分の中で答えをつけて。
大神環
自分用に紅茶と、青いお姉さん用にコーヒーと、横山奈緒用にめんつゆラテを買った。
大神環
缶を3つまとめて持つのは大変だから、とりあえず……
大神環
一度ソファに鞄を置いて缶を詰め込む様を、さっきの学生が面白そうに見ていた。
大神環
居心地が悪かったので早めにそこを去りたかったが、ここで少しやる事が残っていた。
大神環
先程のチャットを開いた、会話は委員長が出席した時点で止まっている。
大神環
ここで安楽椅子が何度も信用、連携という言葉を使っているのに少し違和感があった。
大神環
もう一つ、安楽椅子こと食いしん坊のお姉さんが本予選の時に言っていた。
大神環
「あなたは答えにあまりにも早く辿り着いてしまう、それを私は少し残念に感じてしまいます」
大神環
「推理はトリックや心情、過程に触れる物だからです。解決編だけを読むのなんて」
大神環
「私たちミステリー研究部からしたら、謎への冒涜ですからね」
大神環
理由が分からないまま答えを知ってしまう。図形問題を分度器と定規を使って解くような……
大神環
確かに正攻法では無いけれど、ボクはこれしかやり方を知らない。
大神環
スマホを閉じてもう一度ソファに座る。そして、それを不思議そうに見る隣の学生に尋ねた。
大神環
「君が『委員長』なのかい?」

(台詞数: 50)