豊川風花
ふふっ。今日はまだ、そんなに混雑してないんですね。
豊川風花
ここのお祭りは、あくまで明日の大花火がメインですから。今はのんびりできます。
豊川風花
明日の夜は、会場レポーターのお仕事ですから……ゆっくり花火を眺められないんですけどね。
豊川風花
……あ、ごめんなさい。不満なわけではないですよ。
豊川風花
むしろ心配なのは、『当日入りは交通渋滞が心配だ』とか言って……
豊川風花
花火大会前日の昼過ぎに現地入りするようなスケジュールを組む、プロデューサーさんのことです!
豊川風花
せっかく知名度も上がりつつあるんですから、もっと色々仕事を詰めた方がいいんじゃ……
豊川風花
……こうすれば、誕生日の風花と二人きりの時間が作れるから、ですか……?
豊川風花
……プロデューサーさん、ちょっと座って話しましょうか。
豊川風花
……
豊川風花
プロデューサーさん、『共依存』って言葉、ご存知ですか?
豊川風花
正式な医学用語とかではないです。例えば、ですね……
豊川風花
アルコール中毒の夫は、介護してくれる妻に依存しますよね。
豊川風花
でもその一方、妻の方も、夫を介護する自分に価値を見出して、ズルズル現状維持してしまう。
豊川風花
この関係のままでは、アルコール中毒は治らないし、妻の精神状態も悪くなってしまう……
豊川風花
……
豊川風花
……私はですね、ちょっと怖いんです。
豊川風花
プロデューサーさんは、えっちな仕事を振ることも含めて私に頼っています、よね?
豊川風花
でも私の方も、プロデューサーさんに頼られることが、嬉しいんです。
豊川風花
あ、あの、えっちな仕事が好きって意味ではないですからね!
豊川風花
そうやって、頼ってくるプロデューサーさんも、プロデューサーに頼られることを喜ぶ私も……
豊川風花
段々、駄目になっていくのかも……そんな事を考えることがあって……
豊川風花
……
豊川風花
……そんな、いきなり謝らなくてもいいんですよ。
豊川風花
私だって、元々誰かのために尽くすのが好きなんです。前の仕事もそれで選んだんですし。
豊川風花
これからは、お互いもっと強くなって、歩いて行きたいな。そう思って……
豊川風花
……プロデューサーさん、今みたいな強い表情が出来るんですね。それならきっと、大丈夫です。
豊川風花
……
豊川風花
夜風がちょっと寒くなって来ましたね。そろそろ宿に戻りましょうか。
豊川風花
あ、それと、さっきの例え話で「夫婦」を引き合いにしたのは、他意は無いですからね。
豊川風花
……
豊川風花
……でも、プロデューサーさんと過ごすことになった今日、異存は無いですよ。
(台詞数: 32)