福田のり子
運転手(奇妙な客を乗せた)
福田のり子
運(俺は象タクシーの運転手をして長い。 いままでたくさんの人を乗せてきた)
福田のり子
運(今回の客は短髪の日本人の女だった)
福田のり子
運(彼女は初めてのインド旅行のようで、象のタクシーに驚いていた)
福田のり子
運(俺はこの仕事に誇りを持っているのでこうやって驚いてくれるというのは少し嬉しい)
福田のり子
運(歳は18～19歳くらいだろうか ちょうど俺の息子と同い年くらいだろう)
福田のり子
運(息子は俺を気遣って仕事の引退を勧めてくる 俺にとっては迷惑な話だ)
福田のり子
ねえおじさん! 象の背中って高いね!
福田のり子
運(彼女は俺につたない英語で話しかけてきた)
福田のり子
運「あ、ああ いいだろう?」
福田のり子
運(俺に話しかけて来るような客はあまりいないので少し反応に困ってしまった)
福田のり子
アタシ インドは初めてでさ…
福田のり子
運(そんな俺に構わず彼女は話を続ける)
福田のり子
運(彼女の名前はノリコ 日本でアイドルをやっているらしい)
福田のり子
運(もっとも、あまりそういう方面に詳しくない俺にはよくわからなかったが)
福田のり子
明日、ここでアタシのライブやるからもしよかったら来てよ!
福田のり子
運(ノリコは降り際、そう俺にいってきた)
福田のり子
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福田のり子
運(次の日、たまたまそこを通った俺はノリコの言葉を思いだし見に行くことにした)
福田のり子
運(ノリコは昨日までのラフな格好とは違い綺麗な衣装を着ていた)
福田のり子
運(こうやって見てみるとやはりアイドル 整った顔立ちをしている)
福田のり子
聴いてください! 福田のり子で「マイペース☆マイウェイ」
福田のり子
運(軽快な音楽と共にノリコが歌い踊る 俺は気づかない間に見とれていた)
福田のり子
運(俺は日本語なんてわからない それでもノリコの一生懸命な姿はみてて元気になる)
福田のり子
運(なるほど これがアイドルなのか)
福田のり子
ありがとうございました!!
福田のり子
運(歌い終わったノリコに俺は盛大な拍手を送る ひたむきに頑張る彼女は美しかった)
福田のり子
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福田のり子
息子「親父、前も言ったけどさ もうそろそろ終わりにしてもいいんじゃないか?」
福田のり子
運(息子がまた引退を勧めてくる 前までの俺だったら不機嫌になって逃げていただろう)
福田のり子
運「いや、まだ引退はしないよ 俺はこの仕事が好きで誇りを持ってやっているんだ」
福田のり子
運(でもあの日本人少女に出会って俺は変われたような気がする)
福田のり子
運(自分らしくいること ひたむきに頑張ること 彼女からはいろいろなことを教わったみたいだ)
福田のり子
運「なに、無理はしないさ 俺らしくやるよ マイペース マイウェイでね」
(台詞数: 34)