私達だけがいない局。
BGM
アイ MUST GO !
脚本家
イッパイアッテサ
投稿日時
2016-02-28 21:10:52

脚本家コメント
本当は、千早の誕生日か『金曜日』にあわせて投稿したかったのですが……
千早の誕生日に添えて。そして、あのラジオへの感謝を添えて。

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天海春香
5秒前。4、3、……
天海春香
『ハ・ル・カ・ス・タ・ジ・オ~!』
天海春香
「ラジオの前のファンの皆さんこんばんは!パーソナリティーの、天海春香です!」
天海春香
「寒い日が続きますけど、皆さん、お体は平気ですか?温かいものを飲んだりしてくださいね。」
天海春香
「私も暖かいお菓子を食べたいなって思って、この前初めてフォンダンショコラを作ったんです。」
天海春香
「一個食べて、凄く美味しかったからすぐ次を食べたら……溶けたチョコで舌を火傷しちゃって。」
如月千早
……何してるの、春香?
天海春香
「あ、ごめんね千早ちゃん。私ばっかり喋っちゃって、挨拶もまだだったね。」
天海春香
「それじゃあ、もうひとりのパーソナリティー、私の友達の千早ちゃん、挨拶をどうぞ!」
如月千早
……いい加減にして、春香。
如月千早
ここに来ても、もう仕方がないのよ……私達の番組は、もう終わったのよ。
天海春香
……
如月千早
今日は誰も収録がないから、適当な理由をつけてブースに入れてもらったってところでしょ?
如月千早
未練がましく「ごっこ遊び」をしても仕方がないのよ。片付けて帰るわよ、春香。
天海春香
……ごめんね、千早ちゃん。こんな時期に番組、終わることになっちゃって。
天海春香
今年も番組の中で、千早ちゃんにお誕生日おめでとうって伝えるつもりだったのに……
如月千早
そんなの……ラジオなんて特別な場を設けなくても、春香から直接聞くだけで十分よ。
天海春香
そうじゃなくて、ほら、これ……
如月千早
あっ……。これ、番組宛のメール、ね。
天海春香
うん……番組終了発表前に送ってもらえてた、お誕生日メール。
天海春香
千早ちゃん宛のメールだけど、個人情報とかがあるから、持ち帰ったりコピーはできないって。
天海春香
だから局の人にお願いして、プリントアウトしてもらったんだ。今日、この場で読むために。
如月千早
……こんなに有るのね。私のことを想ってくれる人が、こんなに居るのね。
如月千早
……さっきはごめんなさい。春香が思い付かなかったら、読まれることなく埋もれちゃったわ。
天海春香
「ち・は・や・ちゃん!メールは『読む』ものだよ!目を通すだけじゃ勿体ないよ。」
如月千早
「……そうね。じゃあ今日の『放送』は特別!お祝いメールは全部『採用』しましょ!」
天海春香
「はい、それでは最初のメールを紹介します!ラジオネーム……」
如月千早
「……!」
天海春香
「……!!」
如月千早
「……流石に、全部読み上げたので時間がかかったわね。今日は、他のコーナーは飛んじゃうわ。」
天海春香
「それでは、お相手は私、天海春香と……私からも、お誕生日おめでとう!」
如月千早
「ありがとう、春香!パーソナリティー、如月千早でした。……それでは、いつかまた、きっと。」
天海春香
……はい、OKです。お疲れ様でした、千早ちゃん。
如月千早
お疲れ様、春香。……これできっと、この番組を終えられるわね。
天海春香
……あの、ごめんね、千早ちゃん!
如月千早
謝らなくてもいいわよ。巻き込まれたとはいえ、このラジオごっこ、私も楽しかったから……
天海春香
そうじゃなくて、あの、これ……
如月千早
ICレコーダー?……まさか春香、今までの全部録音してたの!?
天海春香
うん……こうやったら、コッソリメールの『本文』だけでも持ち帰られるかなって思って。
如月千早
まったくもう……これは私が没収するわ。こんな横暴が他所に漏れたら、大変じゃない。
如月千早
……それに、私宛のメールなんだから、私が受けとるべきだと、思うの。
天海春香
うん。ラジオのリスナーさんからのプレゼントだからね。大事にしてね。
如月千早
……いつかまた、ラジオができたらいいわね、春香。
天海春香
そうだね。私と千早ちゃん、それとスタッフさんと、リスナーのみんなで、ね。

(台詞数: 44)