真壁瑞希
ここに独りの道化師(ジョーカー)がいる。
真壁瑞希
嘗ては見る者全てを魅了し、楽しませることに生きがいを感じていた。
真壁瑞希
一度は奇跡の代行者とも謳われた魔術師の源泉はとある約束だった。
真壁瑞希
一種の呪いにも通ずるその約束は軈て彼女を苦しめる事になるのだが…
真壁瑞希
それから、ある日を境に手品師は笑うのをピタリと辞めた。
真壁瑞希
この足で歩き、あの笑顔を求め、あの笑顔を探し続け、途方もない数の笑顔を集め続けた結果。
真壁瑞希
自分の笑顔を失ったのだ。
真壁瑞希
それは、あの笑顔を守る為か…
真壁瑞希
将又、あの笑顔を救う為か…
真壁瑞希
悪びれる様子もなく、己が信念の為、これからも平然と嘘を吐き続けるだろう。
真壁瑞希
その為に自分の心を潰してでも、感情を押し殺してでも、時に冷酷だと罵られようとも…
真壁瑞希
死神になることを決めたのは大切な人を導く為。
真壁瑞希
それが例え奪う側に回ることになるのだとしても…
真壁瑞希
自分の魂を奪わせる日が来る事がわかっていようとも…
真壁瑞希
それを自ら受け入れたうえで選択をしているのは疑いようもなかった。
真壁瑞希
燃え盛る炎の様な感情は置いてきた。
真壁瑞希
心の奥隅にある薄暗い秘密基地にて留守番をしてもらうことにしたからだ。
真壁瑞希
誰にも看破することはできないが、遠からず、自らが引き入れた使者に灯は燈されることであろう。
真壁瑞希
一万分に一の奇跡とやらを起すために死神は向かうだろう。
真壁瑞希
鎌ではなく大きな肩掛け鞄を持ち、二人が出会う場所へ…
(台詞数: 20)