
真壁瑞希
もし、そちらの旅のお方。

真壁瑞希
突然すみません。怪しい者ではないのです。

真壁瑞希
ただ、なんと言うか……珍しかったので。

真壁瑞希
このような辺境の地、陸路としても適さぬ気候……。

真壁瑞希
何のためにいらっしゃったのか、不躾にも気になってしまったのです。

真壁瑞希
もし差し支えなければ、教えていただけませんか。

真壁瑞希
色を、求めに?

真壁瑞希
……不思議なことをおっしゃるのですね。ただ、良いことだと思います。

真壁瑞希
ご一緒、してもよろしいでしょうか。

真壁瑞希
ご覧のとおり、一面の雪景色ですので……すぐに迷ってしまいます。

真壁瑞希
私も暇を持て余していたのです。しかし──

真壁瑞希
旅は道連れ。旅だけに、たびたび出会うのも素敵ではありませんか。

真壁瑞希
……すみません。今のは、忘れてください。

真壁瑞希
──────。

真壁瑞希
ところで、生まれはどちらですか?

真壁瑞希
あ……詮索するつもりはないのです。どんな所なのかな、と。

真壁瑞希
なるほど。四季がとても美しいと、聞いたことがあります。

真壁瑞希
……ここは。

真壁瑞希
空気がとても澄んでいます。

真壁瑞希
夜には遠くの星までよく見えますし、朝には野鳥が雪を振りまきながら飛び立ちます。

真壁瑞希
残る足跡は果てしなく、どこまでも続いていきます。

真壁瑞希
決して色彩豊かな土地ではありません。でも、表情があるのです。

真壁瑞希
お気に、召しますでしょうか。この銀世界は。

真壁瑞希
……そうですか。やった。

真壁瑞希
──────。

真壁瑞希
私も夢見たことがあります。

真壁瑞希
海の向こうを、知らない世界を、見てみたいと。

真壁瑞希
手作りのボートで漕ぎ出して、流氷を避けながら。

真壁瑞希
望んでいるはずなのに、そうしなかったのは何故でしょうね。

真壁瑞希
やはり、怖かったのでしょうか。

真壁瑞希
知らない世界に踏み出すことが、ではないと思います。

真壁瑞希
外の世界を知り、それを愛することが……です。

真壁瑞希
そして私を生んだ故郷を嫌いになることが、怖かったのかもしれません。

真壁瑞希
……よく、分かりませんね。

真壁瑞希
──────。

真壁瑞希
もう、帰られるのですね。

真壁瑞希
探しものは見つかりましたか。

真壁瑞希
……色を求めに。

真壁瑞希
その言葉の意味は、問いませんでした。問うべきではないと思ったからです。

真壁瑞希
でも、それで正しかったのだと思います。

真壁瑞希
素敵な表情をされていますよ、今。

真壁瑞希
それではここで、お別れです。

真壁瑞希
ええと。こんな時、どんな風にあいさつしたら良いのでしょう。

真壁瑞希
さよならは違います。また会いましょう、も無責任かな。

真壁瑞希
……そうだ。

真壁瑞希
ぐっどらっく、です。
(台詞数: 46)