篠宮可憐
わあ…!!
篠宮可憐
…ビックリしました。事務所の近くに、こんなに桜が咲いているところがあったんですね。
篠宮可憐
…最近、事務所の屋上にいると桜の香りを感じたことはあったんです。
篠宮可憐
何処からだろうと何度か見渡していたんですけど…ここだったんですね。
篠宮可憐
…はい。桜のほかにもここに植えてある芝や、ここだけの土の匂いが教えてくれています。
篠宮可憐
あの…仕事中なのに、今日は急な申し出に付き合っていただいてありがとうございます。
篠宮可憐
…仕事のいい気分転換、ですか。そういっていただけると嬉しいです。
篠宮可憐
わ、私がお出かけに誘ってくれたことが何より嬉しかった!?そ、そんな…恐縮です…!!
篠宮可憐
…はい。確かに、ここ最近どこから桜の香りがするのか気になってはいました。
篠宮可憐
で、でも…私はただ、一人で探しに行くのが怖かっただけで…うう…。
篠宮可憐
…なんですか、プロデューサーさん?
篠宮可憐
私が、簡単に人に頼れるようになったことが嬉しい、ですか?
篠宮可憐
えっと…簡単に頼ったわけじゃないんです。お仕事の邪魔になるんじゃないかとか沢山迷って…。
篠宮可憐
それで、自分の興味が勝っちゃったんです。えっと、それで…。
篠宮可憐
どこかに行くときに…い、一番頼りになる人がプロデューサーさんだったんです…!
篠宮可憐
じ、自分勝手な理由でごめんなさい…。
篠宮可憐
じ、自分勝手な理由でごめんなさい…なんですか、プロデューサーさん?
篠宮可憐
…桜がきれいに咲いてるんだから、俯くより上を向いた方が良い?
篠宮可憐
そ、そうですね…。下ばかり向いてたら、せっかく咲いた桜に失礼ですからね…!【スッ…】
篠宮可憐
…あ、プロデューサーさん。あそこのベンチに、ちょっと座りませんか…?
篠宮可憐
いえ、嫌ならいいんです…。あの、道の真ん中に立っているとほかの人に邪魔になるかなって…。
篠宮可憐
いいんですか?じゃ、じゃあ…私の隣に…。【トスッ】
篠宮可憐
…こうやって、落ち着いてみると本当に綺麗に咲いてますね。
篠宮可憐
綺麗なだけじゃなくて、華やかで荘厳で、それに可憐で…。
篠宮可憐
綺麗なだけじゃなくて、華やかで荘厳で、それに可憐で…だ、駄洒落じゃないですよ!?
篠宮可憐
なんで笑うんですか～っ!!
篠宮可憐
……もうっ。
篠宮可憐
…何ですか?荘厳で可憐の続き?
篠宮可憐
…今の話の後に改めて話すのも、ちょっと恥ずかしいですけど。
篠宮可憐
こうやって桜を見ていると、なんだか不思議な気持ちになります…。
篠宮可憐
ぽかぽかした、春らしい気候も相まってですけど、心が高揚すると言いますか…。
篠宮可憐
そうなんです…!こう、ドキドキして、ワクワクして、胸のあたりがわあっってなるんです…!!
篠宮可憐
なんて、ちょっとはしゃぎすぎでしょうか…?
篠宮可憐
…いつもとは違った可憐が見れて新鮮…?うう、それはそれで恥ずかしいです…。
篠宮可憐
…あれ?えっと…あの、プロデューサーさん、ちょっといいですか?
篠宮可憐
じー…。
篠宮可憐
すんすん…。
篠宮可憐
もしかしてプロデューサーさん、少しお腹空いてますか…?
篠宮可憐
い、いえ…顔に出てたわけじゃないんです。
篠宮可憐
何となく、プロデューサーさんが桜のほかにも何かを気にしてるような気がしたのと…。
篠宮可憐
ソースが焼ける、美味しそうな匂いが桜の香りの中に紛れ込んでましたから。小麦粉も…かな?
篠宮可憐
うう…やっぱり、私と桜を見る事以上に気になることがあるんですね…。
篠宮可憐
…ふふっ。そんなに慌てて取り繕わなくてもいいんですよ?さっきの仕返し…なんちゃって、です。
篠宮可憐
たぶん、あっちのに出店があるんだと思います。奥の方からさっきの匂いがしますから。
篠宮可憐
…行ってみませんか、プロデューサーさん。花も団子も楽しんでこそ、だと思います。だから…。
篠宮可憐
……えっと、あの。
篠宮可憐
……私も、りんご飴が食べたいなぁ…なんて言ってみたり…。
篠宮可憐
な、なんでまた笑うんですか、もうっ!
篠宮可憐
…あの、プロデューサーさん。私が、桜の香りでプロデューサーさんを見失わないように…。
篠宮可憐
あの、その…手を、繋いでくれますか…?
(台詞数: 50)