雨とあなた
BGM
恋花
脚本家
かもねぎ
投稿日時
2015-11-08 20:08:03

脚本家コメント
寂しい気持ちが流れていく

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篠宮可憐
夜に降る雨は少し苦手
篠宮可憐
暗くて1人で歩くのが怖いし、傘のせいで周りが見えないから
篠宮可憐
それに雨は、匂いを洗い流しちゃう
篠宮可憐
帰り道のご飯のお腹のすく匂いも、道端に咲いてる小さな花の優しい匂いも
篠宮可憐
楽しくないし、寂しくなっちゃう
篠宮可憐
今日みたいな日は特に苦手
篠宮可憐
迎えに来てもらう申し訳なさと、1人で待つ心細さ
篠宮可憐
道行く人たちが、傘からはみ出た体を濡らしながら歩く
篠宮可憐
あの人たちは、この後ご飯を食べるのかな
篠宮可憐
それとも、遊びに行くのかな
篠宮可憐
あったかい気持ちと、冷たい体
篠宮可憐
今の私は、体だけかも
篠宮可憐
………プロデューサーさんがきたら、ちゃんと謝ろう
篠宮可憐
なんてぼーっとしていると、息を切らしたプロデューサーさんが
篠宮可憐
「ごめん、遅くなった」
篠宮可憐
謝るのは、私の方なのに
篠宮可憐
「わ、私の方こそ、ごめんなさい…」
篠宮可憐
そう言うと、プロデューサーさんは笑って私の頭を撫でた
篠宮可憐
……あったかい
篠宮可憐
じんわり。ぽかぽか。
篠宮可憐
心と体が、あなたで満たされていく
篠宮可憐
「それと、もう1つ謝ることがあるんだが…急いでたもんだから、傘、一本しかなくって…」
篠宮可憐
……こういう、ちょっと抜けたところも今は心のあったかさを大きくしてくれる
篠宮可憐
あったかさが、私の背中を押してくれる
篠宮可憐
「だ、だったら、その…相合傘、して、帰りませんか…?」
篠宮可憐
びっくりするあなた、頬をかきながら、少し笑って傘を開いて
篠宮可憐
濡れないように、私をそっと抱き寄せる
篠宮可憐
……ああ、やっぱりあったかい
篠宮可憐
雨に流れた匂い、今はこんなにも近くにある
篠宮可憐
……雨も、少し好きになれそう

(台詞数: 30)