残念な美人の残念な友人の話
BGM
Be My Boy
脚本家
平沢ヒラリー
投稿日時
2017-01-19 15:21:03

脚本家コメント
莉緒は友を呼ぶ。

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百瀬莉緒
「アイドルになるわ。」女友達からそう聞かされた時、思わず耳を疑った。
百瀬莉緒
同じサークルの同級生で、仲良くなったのが運の尽き。とにかく世話が大変だった。
百瀬莉緒
ちょっと誉められるとすぐ調子に乗って、何でもホイホイ引き受けて。
百瀬莉緒
男にモテる為には、なんて事を大真面目に考えて、トンデモな発想で実行しようとしたり。
百瀬莉緒
その度に止めたりフォローしたり。ほんと、毎回大変だった。
百瀬莉緒
周囲からはよく「カミさんしっかり抑えておけよ」なんて言われた。そんなんじゃないっての。
百瀬莉緒
…いや、正直に言おう。「そんなん」を期待していたんだ、こちらとしては。
百瀬莉緒
焦る事は無い。どうせコイツの面倒なんて俺にしか見られないだろう。
百瀬莉緒
いつか、そのうち気付くはずだ。自分には俺がいるんだって。
百瀬莉緒
…そうとも、俺が馬鹿だったんだ。そんな事に気付くあいつじゃ無いって、分かってなかった。
百瀬莉緒
卒業も近いのに就職が決まらないあいつに、お前このままじゃまずいぞ、と話しかけた時の事。
百瀬莉緒
「…大事な話があるの。聞いてもらっていい?」
百瀬莉緒
…そりゃ勘違いもするよ、こんな風に言われたら。つくづく、残念なやつだ。
百瀬莉緒
そこから先はまあ、知っての通りと言うか。正直、ここまで人気者になるとは思ってなかったけど。
百瀬莉緒
人気アイドルになったあいつとは、現在も連絡を取り合う仲だ。ま、俺だけじゃないんだけど。
百瀬莉緒
会うと未だに合コンに誘えだの男紹介しろだの言うあいつには今も説教垂れてる。成長しろっての。
百瀬莉緒
いつもこれなら大変だろうな、こいつのプロデューサーとやらには少し同情する。
百瀬莉緒
…まあ、俺からこいつを持っていった罰だとでも思って、せいぜい苦労してくれ。
百瀬莉緒
…なんて、俺に言う権利は無いんだよな、はあ…。
百瀬莉緒
「ん?どうしたのよ。せっかく久しぶりに会ったってのに暗い顔しちゃって。」
百瀬莉緒
「あ、分かったわ。女の子にフラレたのね!よし、皆で飲みに行きましょ、奢ったげるわ、ね?」

(台詞数: 21)