百瀬莉緒
……しかし珍しいわね。ジュリアちゃんが私達と夕ご飯を食べるなんて。
音無小鳥
そうですね。私がたまに早く帰れる時は、こうやって飲み屋さんに来ますけど……
音無小鳥
まさか未成年の子が一緒になる時が来るとは。新鮮ですよ。
ジュリア
あんまり興奮してもらっても困るけどなあ。なんとなく、ついて来ただけだぜ。
ジュリア
どうせ帰っても、途中のコンビニで買った弁当を食べるだけだしさ。
百瀬莉緒
ジュリアちゃん、私が言える義理でもないけど、自炊も多少はした方が良いわよ。
音無小鳥
それに、せっかく同年代の子もいるんだから、夕食一緒にすればいいのに……
ジュリア
……あたしから相談切り出したかったのに、先に説教モードに入られると困るぜ。
百瀬莉緒
あら、私を相談相手に選んでくれるんだ。嬉しいこと言ってくれるじゃない。
音無小鳥
莉緒さん、そんな大袈裟な。
百瀬莉緒
だってそういう役回りって、私じゃなくて、大抵このみ姉さんか風花ちゃんじゃない。
ジュリア
あ、今回についてはあの二人には相談できない。絶対長説教が始まるぜ。
音無小鳥
一体どんな悩みなの?私が言うのも何だけど、二人ともすごく頼れるのに。
ジュリア
……その、なんだ。
ジュリア
「酒」って美味いのか?どうやったら飲めるんだ?
音無小鳥
……
百瀬莉緒
……確かに未成年がそんなこと言ったら、このみ姉さん怒りそうね。
音無小鳥
ジュリアちゃん、何か嫌なことが有るの?安易にアルコールに走っちゃダメよ!
ジュリア
いや、そういう意味じゃ無いんだ。たださ。
ジュリア
あたし、アイドルソングだけじゃなくてパンクロックも披露してるだろ?
ジュリア
時々感想でさ、「声が可愛いから曲想に合わない」って書かれてるのが、引っかかるわけさ。
ジュリア
パンクは生き方と魂で歌うもんだって信じてるぜ。だけど、こと有ることに言われると……
ジュリア
酒を飲んで一旦喉を潰して、声を造り直すのもアリかな、とか考えちまってさ。
音無小鳥
……結構深刻な悩みじゃない、それ。
ジュリア
まあ、単なる思いつきだけだよ。そんな真に受けてもらわなくてもいいさ。
百瀬莉緒
ジュリアちゃん、話していいかな。
百瀬莉緒
ジュリアちゃんの「魂」も、今の声も、ジュリアちゃんしか持ってないものでしょ。
百瀬莉緒
安易に手放しちゃダメよ。他人の評判で自分の自己評価を落とすなんて馬鹿馬鹿しいわ。
百瀬莉緒
歌に合わない?それは一部の聞き手が先入観に囚われてるだけよ。
百瀬莉緒
良いものならきっと、いつか評価されるはずよ。少なくともジュリアちゃんの歌は評価されるわ。
ジュリア
リオからそんな風に言われる日が来るとは、思ってもいなかったぜ……
百瀬莉緒
ホント、いっときの迷いで手放したモノって、帰ってこないのよ〜。私も飲み潰れたあの夜に……
音無小鳥
莉緒さん、もしかしてもう、「出来上がって」ますか?
百瀬莉緒
ふぉらふぉら、ジョ〜ズにサクランボが結べる〜。あの夜サッサとアイツの唇奪っちゃえばなぁ。
音無小鳥
……ジュリアちゃん、そろそろ大人タイムに入るから、帰った方がいいかなあ。
ジュリア
まったく……リオにサンキューって言おうとしたのに、このザマかよ。
(台詞数: 36)