永吉昴
なぁ桃子。
周防桃子
どうしたの昴さん。
永吉昴
日時計って知ってる?
周防桃子
うん。
永吉昴
日時計ってさ、太陽が作る影で時間を示す時計らしいじゃん。
周防桃子
うん。
永吉昴
でさ、砂時計は落ちる砂でどのくらい時間が経ったか表す時計じゃん。
周防桃子
うん。
永吉昴
じゃあさ。
永吉昴
腕時計は?
周防桃子
うん?
永吉昴
日時計と砂時計の法則で言えば、腕時計は腕で時間を表す時計ってことに……
周防桃子
ならないね。
永吉昴
なんないの!?じゃあ腕時計って何なんだよ!!
周防桃子
腕につける時計だよ。
永吉昴
だよなー!知ってた!!
周防桃子
昴さん…………。
周防桃子
暇なの?
永吉昴
うん!!
永吉昴
なぁなぁかまってくれよ桃子ぉ〜。
周防桃子
うわぁ……急にめんどくさい絡み方してきた。
周防桃子
っていうか、なんで桃子なの?暇なら海美さんとかと野球でもしに行けばいいじゃん。
永吉昴
それは……できないんだ。
周防桃子
なんで?
永吉昴
オレさ、桃子みたいにクールで頭良い感じになりたいんだ。
周防桃子
……へ?
永吉昴
だからさー!オレってどうも肉体派っていうか、頭より先に体が動くタイプっていうか……
永吉昴
とにかくフィジカルなイメージがあるみたいなんだ。
周防桃子
まぁそうだね。
永吉昴
だからさ、たまには桃子みたいに知的な感じになりたいって思ってさ。
周防桃子
なるほど。だから野球じゃなくてよく分かんない時計の話を振ってきたんだ。
永吉昴
おう!どうだった?知的だっただろ!
周防桃子
…………“昴さんにしては”知的だったんじゃない?
永吉昴
おっし!へっへ〜桃子に認めてもらえるなんて、オレってやれば出来るタイプだったんだな。
周防桃子
そうだね。ついでだから眼鏡でもかけてみる?知的に見えるかもよ。
永吉昴
おっ、いいなーそれ!きっと律子たちみたいに知的なオーラが出ちゃうなー!!
周防桃子
じゃあこれ、桃子の変装用の眼鏡貸したげる。かけてみて?
永吉昴
サンキュー!
永吉昴
じゃあ着けるぜ?一回後ろ向いて………
永吉昴
じゃ〜ん!どうどう?知的なオーラ出てる?
周防桃子
出てる出てる。知的なクールビューティーって感じするよ。
永吉昴
やったー!ありがとな桃子!!
周防桃子
うん……どういたしまして。
周防桃子
…………昴さん喜んでくれてるし、まぁいいよね。
永吉昴
あっ!なんかお腹減ってこねー?知的オーラ出しすぎちゃったからかな?
周防桃子
言われてみれば確かに……12時ちょうどか。良いタイミングだしお昼にしよっか。
周防桃子
それにしても12時ぴったりにお腹が減ってくるなんて、昴さんの腹時計って正確なんだね。
永吉昴
え?腹時計って何?お腹に巻く時計?
周防桃子
…………うん、そうだよ。
永吉昴
へー、なんか使いにくそうな時計だな。
(台詞数: 50)