ジュリア
料理がな
永吉昴
おう
ジュリア
苦手なんだ
永吉昴
おう
永吉昴
おう、知ってる
ジュリア
ほら、よくさ、砂糖と塩、間違えるだろ?
永吉昴
間違えねぇよ!なめたらわかるだろ
ジュリア
なめたんだよ
永吉昴
そしたら?
ジュリア
甘かった
永吉昴
砂糖じゃん!
ジュリア
もう一方もなめてみたんだよ
永吉昴
おう、そしたら?
ジュリア
甘かった
永吉昴
両方砂糖じゃん!
ジュリア
…………(そうだったのか!)
永吉昴
そうだったのか……、みたいな顔してんじゃねえよ。気づけよ!
ジュリア
野菜とかも、あるだろ?
永吉昴
や、野菜?大丈夫その話?ジャンル幅広くない?
ジュリア
あれのな
ジュリア
あれのな、切り方が、わかんねえんだよ
永吉昴
そんなのテキトーでいいんだよ。輪切りとか乱切りとか、みじん切りとか
ジュリア
そんな業界用語言われてもわかんねーよ
永吉昴
業界用語
ジュリア
とりあえず、ひと口サイズにしようかって
ジュリア
ニンジンをそのまま入れたんだ
永吉昴
ひと口サイズどこいった!
ジュリア
ほら、馬とかは丸かじりでいくだろ?
永吉昴
馬はな!
ジュリア
そうそう、キャベツだかレタスだか、そんなのもあるだろ
永吉昴
すでに不穏
ジュリア
あれは、どこからかが皮で、どこからが食べられるんだ?
永吉昴
皮なんてねぇよ!葉を食え葉を!
ジュリア
だから、とりあえず、そのまま鍋に入れたんだ
永吉昴
レタスを!?あのサイズのままか!?どうやって入れた!?エスパー伊東か!
ジュリア
そしたらさ
ジュリア
煙が出てきてさ
永吉昴
そりゃな、そのままぶっ込んでるだけだもんな
ジュリア
違う。ちゃんとひと口サイズにしてある
永吉昴
馬のな!
ジュリア
というわけで
永吉昴
……おう
ジュリア
これがビーフストロガノフだ
永吉昴
ビーフストロガノフだったのか!
ジュリア
どうだ?
永吉昴
どうだも何も、俺には一家心中した野菜家の人々にしか見えないが
ジュリア
あ、そうそう、ビーフ忘れたんだよ
永吉昴
致命的なはずなのに、今回は些細なミスだよ!
ジュリア
苦手なんだ、料理
永吉昴
いいよ、俺が作るよ。安心しなって。
(台詞数: 50)