星井美希
響、貴音…。ミキの言いたいこと、わかってるよね?
四条貴音
はい…。
星井美希
じゃ、そこに正座するの。
我那覇響
あの、下、アスファルト…。
星井美希
正座するの。
我那覇響
はい…。
星井美希
今日のトライアスロンだけど、どうしてミキたちのチームは時間切れで失格になったのかな?
星井美希
ミキは、ホントにマジメに走ったつもりなんだけど。
四条貴音
…申し訳ありません。私が途中で足を痛めてしまったばっかりに、失格という恥ずべき結果に…。
我那覇響
自分も、スイムの時に足がつって、かなり時間をロスしてしまったから…ごめん。
星井美希
…ふうん。じゃあ、響。その手に持ってる網の中にある、エビとか貝とかはなんなの?
我那覇響
こ、これは…お土産に買ってきただけ、だぞ。
四条貴音
その割には包装もされていない様子ですが…。まさか、密漁というものでは?
我那覇響
人聞きの悪いこと言わないでほしいぞ!しっかり漁協にお金払って、許可はもらったからね!
星井美希
…つまり、買ったのはウソなんだね?
我那覇響
うぐっ…。
我那覇響
た、貴音ぇ!誘導尋問なんて、ヒドいぞ!
四条貴音
諦めなさい、響。既に美希はおおよそを掴んでいる様子。この期に及んで誤魔化しは無用でしょう。
星井美希
…で、どうなの?
我那覇響
…ごめんなさい。制限時間いっぱいまで使って、素潜り漁をやってました…。
星井美希
…貴音も何か言うコトあるよね?
四条貴音
…はい。私も、道半ばでご当地らぁめんのお店を見かけてしまいまして、その…五、六杯…。
星井美希
五、六杯…?
四条貴音
…いえ。十五、六杯です…。
星井美希
……。
星井美希
…あのね、二人とも。
星井美希
ミキはね、普段は昼寝ばっかりで、ハニーからもしょうがないヤツだって思われてるけど。
星井美希
…二人だって、たいがいヒドいよね!?それなのにジョーシキジンぶって!
星井美希
まったく、二人とも外ヅラばっかり良くって、どうしようもない連中なの!!
星井美希
(ガミガミくどくどギャーギャーなのなの)
四条貴音
いつまで続くのでしょうか…。
我那覇響
自分、アスファルトが足に刺さって痛いんだけど…。
我那覇響
…あ、そうだ。
我那覇響
あの、美希様。ここに、獲れたてのアワビがあるんですけど…。
星井美希
…それがどうしたの?アワビかハマグリか知らないけど、ミキはそんなものじゃ釣られないよ?
我那覇響
甘辛く煮つけて、おにぎりの具にすると、美味しいんじゃないかと…。
星井美希
……。
星井美希
…まったく!貴音は救いがたいヤツなの!
四条貴音
…なんと!?
四条貴音
響…!この裏切り者!裏切り者ぉ!
四条貴音
美希も美希です!これほどまでにあっさりと懐柔されて!
四条貴音
あなたのような人は、きっとおにぎり一つで、昨日までの仲間さえ敵に回すに違いありません!
我那覇響
…まあまあ、貴音。美希がせっかく機嫌を直してくれそうなんだし。
我那覇響
ねえ、美希。貴音も十分反省したと思うし、勘弁してやってほしいぞ。その方がご飯も美味しいよ?
星井美希
…うーん。まあ、言うだけ言ってスッキリしたし。これくらいにしておくの!
四条貴音
勿論、私に異存はありません。助かりましたよ、響…。
我那覇響
よーし、これで仲直り!じゃあ、ちょっと料理ができそうなところを借りてくるから、待っててね!
我那覇響
貴音の分も作るから、今日の自分の獲物の中から、適当なヤツ選んでいいよ?
四条貴音
そうですね…。では、私はこの伊勢え…あめりかざりがに、をいただくとしましょう。
我那覇響
ちょっと!?知らないフリして一番の大物を持っていこうとしないでよ~!
(台詞数: 50)