たまきと不思議な絵本の物語 17ページ
BGM
Decided
脚本家
れみす
投稿日時
2016-09-26 06:06:41

脚本家コメント
17ページ目「守るものがあるから」
今回はたまき日記はお休みです。
カナ(可奈):森に棲んでいる女の子。泣き虫で歌が好き。お母さんのことが大好きで、お母さんのようになれることを信じてる。
ミキ(美希):カナのお母さん。この森の他に色んなことを知っている。またこの森に結界を張ったのもミキである。カナの世話には手を焼いている。
獣人族:耳や尻尾など動物のような人達のこと。
NEXT→「お城に到着」

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星井美希
ねぇ?どうしてこの森に結界が貼ってあると思う?
七尾百合子
……この森の先に進めさせないためですか?
星井美希
半分正解なの。
星井美希
知ってる?この森の名前。ここは迷いの森って呼ばれてるの。
星井美希
そして…別名「獣人族の楽園」
星井美希
昔ね、この森も普通に人間が通ったりしてたの。
星井美希
でもね、心無い人たちによってミキ達獣人族は人間たちに捕まえられてひどいことをされたの。
星井美希
今は捕まった子達は助けられたんだけどね。危ない人間からみんなを守るために結界を張ってるんだ
七尾百合子
そうだったんですか…。
星井美希
もう一つ聞くね。君たちはこの先のお城に行って何をするの?
七尾百合子
それは…子どもたちを連れ去った悪い女王様から子どもたちを助けるためです。
星井美希
ふぅん…。
星井美希
本当に悪い女王様って思ってる?
七尾百合子
……どういうことですか?
星井美希
そのままの意味なの。
七尾百合子
言ってることがよくわからないのですが子ども達を連れ去ったのは悪い事です。
星井美希
そう…。ルリはそう考えてるんだね。
七尾百合子
……何が言いたいんですか?
星井美希
別に。特に深い意味はないの。
七尾百合子
何か引っかかる言い方ですね。
星井美希
気にし過ぎだと思うな。
七尾百合子
ところで、どうして私達は森の奥まで進めたんですか?
星井美希
簡単なことなの。カナから溢れてる魔力が結界の効力を弱めたから入ってこれたの。
七尾百合子
カナちゃんから魔力が溢れてる?
星井美希
カナはまだ子どもなの。魔力のコントロールが下手だから結界に近づいただけで弱まっちゃうの。
星井美希
だから成長するまでしっかりお世話をしてるんだけど…この子ときたら…
大神環
カナ「ごめんなさい…」
星井美希
まあカナのこともあるし今回は特別に通してあげるの。
七尾百合子
本当ですか!?ありがとうございます。
星井美希
別にいいの。どうせルリはここに戻ってくるだろうし。
七尾百合子
何か言いましたか?
星井美希
何でもないの。
星井美希
……はっ!(パリーン)
星井美希
結界を解いたの。このまま進めばお城に着くと思うな。
七尾百合子
ありがとうございます。いこ、環ちゃん。(タッタッタッ)
大神環
あ、待ってルリ。
星井美希
ねぇ環。本当は気づいてるんでしょ。シホールのこと。
大神環
………。
星井美希
無理して答えなくていいよ。
大神環
たまき…まだよくわかんないんだ。だから…
星井美希
その答えを知るためには会いに行くことなの。聞いた話より目の前の出来事が真実なんだから。
星井美希
君なら大丈夫なの。
大神環
よくわかんないけど行ってきます。
星井美希
気を付けてなのー!
星井美希
………。
星井美希
それにしても面白い子達なの。あの子達が夢中になるのもわかる気がするな。
星井美希
それに……。
星井美希
あの子達ならきっと救ってくれると思うな。
星井美希
ミキ達のことを救ってくれたように…。

(台詞数: 49)