田中琴葉
我が神社には海に来たのにまったく遊ぼうとしない駄神さまというべきお稲荷さまがいます。
星井美希
暑くて遊ぶ気にもならないの…あふぅ。
田中琴葉
美希さま、そう言わずに。せっかく海に来たんですから。ほら、泳ぎましょう。
星井美希
や、なの。そんな事したら自慢の尻尾がゴワゴワになるの。
星井美希
そんな事よりかき氷も食べたしもう寝るの。寝る子は育つなの。
田中琴葉
それ以上のスタイルになるつもりですか⁉︎
星井美希
あふぅ…あふぅ…
田中琴葉
ああ、寝ちゃった…
田中琴葉
はぁ…海で遊ばせれば気分を良くして神社に祀られてる祭神としてのお仕事をしてくれるかも…
田中琴葉
って思ったんだけどなぁ。遊ぶのも嫌がるとは…さすがは食っちゃ寝の駄神さまと言うべきか。
田中琴葉
はぁぁぁ…私、溜息ばかり…さぞかし幸せが逃げまくってるでしょうね。
田中琴葉
そもそも私の幸せって何だろう?彼氏もいなくて…毎日、美希さまに頭を悩ませて…
田中琴葉
駄目ね。ついついネガティヴに考えちゃう。少し泳いで来ようかしら?
田中琴葉
え…何ですか?私に何か用でしょうか?
田中琴葉
え…遊びに?それってもしかして…ナンパ?
田中琴葉
ど、ど、どうしよう⁉︎私、ナンパなんて初めて…
田中琴葉
え…そっちの寝てる娘も? 2対2で?いえ、この方は…
星井美希
あふぅ。五月蝿くて眠れないの。ん…何、こいつらは?
田中琴葉
あ、美希さま。実は今、その…ナンパを…
星井美希
失せろなの!お前ら下衆に用は無いなの‼︎
田中琴葉
美希さま⁉︎どうしたんです?いったい…
星井美希
どうしても退かないのなら…えいっ!なの。
田中琴葉
あれ?2人が消えちゃった…
星井美希
あの2人ならどっかの無人島に飛ばしたの。
田中琴葉
あぁ…初めてのナンパだったのに…どうしてこんな事を?
星井美希
琴葉、アブナイところだったの。
田中琴葉
え?
星井美希
あの2人の頭の中を覗いたらエッチな事しか考えて無かったの。
星井美希
あのまま付いて行ってたら…岩陰でオモチャにされてたよ。
田中琴葉
そんな…
星井美希
琴葉は世間知らずのところがあるからね。もう少し社会勉強をした方がいいと思うの。
田中琴葉
うぅ…私、そんなにチョロいのかなぁ…
星井美希
あふぅ…神通力使ったらお腹が空いたの。
田中琴葉
あ、それでは海の家で焼きそばとかラーメンを食べましょうか。
星井美希
要らないの。あんなのは高いだけで不味いの。海に来た解放的な気分で美味しく感じるだけなの。
田中琴葉
うーん、ちょっと偏見が入ってる気もするけれど…では何を食べるんです?
星井美希
琴葉が作ったのならなんでもいいの。
田中琴葉
ええ⁉︎私の料理なんかでいいんですか?
星井美希
琴葉の料理は天下一品なの♪
星井美希
あ、でも出来ればいなり寿司やおにぎりがいいかな〜。
田中琴葉
はいはい。じゃあ宿に帰って作りますね。
星井美希
やったー!なの。
田中琴葉
その代わり、帰ったらお仕事頑張って貰いますからね。
星井美希
むぅ、ボチボチ頑張るの。
田中琴葉
その言葉、忘れないで下さいね。
田中琴葉
さて、予定と違っちゃったけど…結果オーライかな。
田中琴葉
これでしばらくは美希さまもお仕事をしてくれるだろうし。
田中琴葉
あら?
田中琴葉
今、海で沈みながら流されていたの、志保ちゃんのところのお稲荷さまに見えたような…
田中琴葉
うん、見なかった事にしよう。
(台詞数: 50)