周防桃子
夜っていうのは良くない
周防桃子
暗く重い雰囲気が身を包む
周防桃子
特に…今日みたいに雨が降ったりした夜は
周防桃子
部屋を暗くしたくない
周防桃子
聞こえる声を消したくない
周防桃子
この部屋に、この世界に……桃子以外の存在を残したくて
周防桃子
孤独じゃないと実感したくて
周防桃子
意を決して冷たいベッドに潜り込む
周防桃子
温まりも何もない、冷たい、布団に
周防桃子
布団の冷たさが、孤独を駆り立て…必死に耳をすます
周防桃子
……大丈夫、布団に潜り込んでも音を絞ったラジオはまだ聞こえる
周防桃子
桃子以外がこの世界に居てくれている
周防桃子
…………寝たくない。寝なきゃいけないけど、意識を手放したくない
周防桃子
意識を手放したら…もう何もかもがいなくなるかもしれない…そう思うと
周防桃子
今感じられる微かな気配だけでも…目一杯感じ…たく、て…
周防桃子
……………
周防桃子
………
(台詞数: 17)