黒井社長
周防桃子ちゃんだね?
周防桃子
...おじさんは誰?
黒井社長
おおっと、これは失礼した。私を知らない者に出会うのは久しぶりでね。名乗るのを忘れていたよ。
黒井社長
私の名は黒井崇男。961プロダクションの社長と言えば、君にも解るだろう?
周防桃子
(765プロに嫌がらせしてきた人だ...!)
黒井社長
なに、身構える事はないよ。私は桃子ちゃんに良い話を持ってきたのだから。
周防桃子
...別に、桃子はおじさんから話を聞きたいとは思わないけど。
黒井社長
やれやれ...。では、単刀直入に言おうか。我が961プロに移籍するつもりはないかね?
黒井社長
君のビジュアル...特に「見られ方」に対するセンスは、業界の中でも稀に見る素質だ。
黒井社長
そして高いプロ意識に強靭な精神と、それに裏打ちされた年齢に似合わぬ実力も素晴らしい。
黒井社長
私ならば、その素質を最大限まで開花させ、君を王者...トップアイドルへと導く事ができる。
黒井社長
もちろん、待遇は765プロとは比べ物にならないほど良いものを約束しよう。
周防桃子
...桃子は、765プロで満足してるから。話がそれだけなら、帰ってくれない?
黒井社長
ふむ...。桃子ちゃん、嘘はいけないな。
周防桃子
えっ...!?
黒井社長
・・・・・・・・・・・・・ 君は今の状況に満足してない。
周防桃子
...。
黒井社長
...調べさせてもらったよ。周防桃子が天才子役として一世を風靡してから、今に至るまで。
黒井社長
それを見れば、君がトップアイドルを目指す理由...推測するのは難しくなかった。
黒井社長
しかし、哀しいかな。君は765プロでは50人の中の1人でしかない。
黒井社長
君の焦りとは裏腹に、与えられるチャンスは50分の1、君を推す力も50分の1だ。
黒井社長
いつかは頂点に辿り着くかもしれないが、その頃にはどれだけの時間が経っているだろうね?
周防桃子
...。
黒井社長
それに比べて、我が961プロならば、君に全てを注ぐ事ができる。資金も、チャンスも、人脈も。
黒井社長
...私の人脈には「夫婦関係を改善させる」専門家という者も居る。
周防桃子
...ほ、本当に?
黒井社長
本当だとも。信じられないと言うなら、全てを先払いしてもいい。投資と思えば、安いものだ。
黒井社長
どうだね、私の本気が解ってもらえただろう?
周防桃子
...うん。
黒井社長
流石は桃子ちゃん。賢い選択だよ。では早速...
周防桃子
でも、桃子はそんなものいらない。
黒井社長
...は?
周防桃子
お兄ちゃん、育に環、765プロのみんな、ファンの人たち...
周防桃子
何もかもなくした桃子が、この手で集めて、つないで、握りしめて...桃子の宝物。
周防桃子
誰かがくれた、そんなもののために、桃子が自分の大事なものを捨てると思ったの?
周防桃子
桃子を侮辱しないで!!
黒井社長
...。
黒井社長
まったく...小学生が...なんという...。
黒井社長
...失望したよ。所詮は頭の悪い子供に過ぎなかったか。
黒井社長
(惜しい、な。しかし、高木。そして765のプロデューサーよ...罪作りだぞ。)
黒井社長
...失礼する。
周防桃子
...。
周防桃子
あ~あ、変なのに絡まれちゃった。これも、お兄ちゃんが早く迎えに来ないからだよ。
周防桃子
今、どこにいるのかな?ちょっと電話してみよ。
周防桃子
...。
周防桃子
お兄ちゃん、どうして出ないの?早く声を聞かせて。桃子を安心させて。
周防桃子
桃子が間違ってないって、信じさせてよ...!
(台詞数: 47)