高木社長
店長「ん~、なんとか大丈夫そうだね。」
ジュリア
あの後、あたしは倒れていたガキんちょを担いで何とか『ロウ・ストリート』まで帰ってきた
ジュリア
時間が時間だったので病院にも警察にも行けなかったからだ...あたしも補導されるし...
ジュリア
とりあえず一番近くのこの店に帰ってきた...というわけだ。
高木社長
店長「まったくっ、夜中に筋トレをしているっこっちの気持ちにもっ、なっておくれよ。」
ジュリア
ぷんすかしながら怒る店長は、スクワットを始めていた...なかなかにシュールだ。
ジュリア
「悪かったよ...でもあんたしか頼る人がいなかったんだ。」
高木社長
店長「確かに、病院や警察に行ったら君まで捕まって、それに関わった私まで大目玉だ。」
ジュリア
店長は『ただねぇ...』と言い話を続ける。
高木社長
店長「いくら弱ってるとは言っても知らない子を連れてくるかい、普通?」
ジュリア
「仕方ないだろ...死にそうな人間がいるのに誰も助けないんだ...。」
ジュリア
あの時、叫び声が聞こえていたのに他のヤツは助けるそぶりすら見せなかった。
ジュリア
「あたしはさ、自分だけよければ...ってヤツが大嫌いなんだ。」
ジュリア
「責任のがれをして、そのくせ人の事にずけずけと口を出してくる...どっちがワガママだよ。」
高木社長
店長「まあまあ...その気持ちはよくわかるよ~うんうん。」
高木社長
店長「ただねぇ…せめて電話の一つくらい寄越しなさいな...こっちも困るんだからさ。」
ジュリア
「...ゴメン。」
高木社長
店長「まぁいいさ。 後はこっちに任せて、早く帰んなさいな。」
ジュリア
「いや...この時間はちょっとまずいかも...」
ジュリア
時計はすでに午前1時を回っていた...完全に捕まったらマズすぎる...
高木社長
店長「ん...じゃあここに泊まってきなさい。 シャワーやベッドぐらいならあるから。」
高木社長
店長「べ、別にそういう意味じゃないよ!? 私はロリに興味はないから!!」
ジュリア
「...聞いてねぇよ。」
ジュリア
ともあれ、これはちょうどよかった。 汗もかいていて少しサッパリしたいところだったからだ。
ジュリア
「じゃあ、お言葉に甘えて...覗くなよ?」
高木社長
店長「はいはい、奥のところ右に回ったらシャワーがあるから、着替えは適当に取ってくれ。」
ジュリア
そんなこんなで、なりゆきでガキんちょを連れてきてしまったあたし。
ジュリア
変わっていく人生に抱いた、少しの不安を汗といっしょにシャワーで流す。
ジュリア
「今日はさすがに疲れた...寝よう。」
ジュリア
あたしはそう言いながら、眠気で閉じそうな目を開け、着替えた。
高木社長
店長「...なんだ、コレ?」
高木社長
店長「...いや、まさかね...。」
(台詞数: 32)