星井美希
よくここまで来たの。まさか、ミキのお城を焼き払うだけでなくて、この祭壇も見つけるなんて。
星井美希
ミキ達、違う形で出会えてたら、スッゴクいい関係になれてたかもね、アハッ。
星井美希
でももう遅いの。たった今、ミキは世界に呪いを掛けたの。誰も抗えない、とっておきのを。
星井美希
……この世で生きとし生けるもの全て、遍く「死」を受ける呪い、なの。
星井美希
……こんな風に考えたことは無い?実はこの「世界」は、五分だけ前に創られて……
星井美希
みんなみんな、たった五分間の体験と、誰かさんが「創作した記憶」だけ信じて動いてる、なんて。
星井美希
……そんなことあり得ない?そうかな。世界が虚空から産まれたなんて方が信じられるの?
星井美希
世界は「誰かさん」の我が儘ではじまった。神様と呼んでも物理法則と呼んでもいいけど。
星井美希
もちろん、ミキも「誰かさん」の我が儘で創られて、誰かさんの好みに合うように動いてきたの。
星井美希
これって、不公平だって思うの。みんなの夢や願いはたいてい叶わないのに……
星井美希
「誰かさん」だけは、我が儘がなんだって通っちゃう。そんなの、やなの。
星井美希
だからね、ミキ、その「誰かさん」より凄くなるために頑張ってきたよ。
星井美希
で、やっとたどり着いたの。「誰かさん」の我が儘を、ミキが書き換えられるところまで。
星井美希
ミキは、この世界全部に、絶対の静止と忘却をプレゼントするの。
星井美希
みんな、体が動かなくて、目も耳も働かなくて、考えることも物を思うことも出来なくなるの。
星井美希
でも、安心して……
星井美希
でも、安心して……次にみんなが気づいた時には、今の世界より素晴らしい世界になるの。
星井美希
だ・か・ら、今はミキの我が儘、許してなの。
星井美希
ミキに追いすがって来たから、もう「そこの人」なんて呼ばないよ。
星井美希
じゃあ、ハニー。ミキとミキの仲間と一緒に、最後のパーティをするの。
星井美希
パーティが終われば……夜の始まり。ひとたびの「死」、眠りの世界に招待するよハニー。
星井美希
……
天空橋朋花
あらあら〜、美希さん。パーティの、それも自分の誕生日パーティの途中で眠っちゃうなんて〜。
天空橋朋花
私達の「慈愛」が、いささか足りませんでしたかね〜。それをキッチリ問いただしませんと。
水瀬伊織
朋花、まあいいんじゃないの?
水瀬伊織
私もちょっとイラッとするけど……美希は、寝ちゃうくらいリラックスできてるってことよ。
天空橋朋花
ふふっ、そうかもしれませんね〜。アイドルのランクが上がる度、求められるものも高くなって……
天空橋朋花
最近は、気を休めることもできないでしょうから。いまひとときは、温かく見守りましょうか。
水瀬伊織
多くのアイドルが叶えられない、「トップアイドルになる」っていう夢……
水瀬伊織
それと、ファンが投影している「高みに到達したい」という願い。それを私達は背負ってるんだから
天空橋朋花
体を休め、仕事を忘れる休息が終われば、子豚ちゃん達のために励まねばですね〜。
星井美希
……ハニー……ミキと一緒に、パーティするの……あふぅ。
(台詞数: 32)