島原エレナ
ーーー深い、深い森の中にいる
島原エレナ
ーーー見えるものは一面の緑。聞こえるのは小鳥の囀りと草木が風に揺れる音のみ
島原エレナ
ーーーだが、間違いなくいる
島原エレナ
……。(ギリッ)
望月杏奈
……!(ドスッ)
島原エレナ
視えているヨ。アンナ。
望月杏奈
チッ……!
島原エレナ
いや、視えてるのはそっちも同じだネ。(サッ)
島原エレナ
既にこの森はアンナの一部。その証拠に今こうして隠れているはずのワタシに攻撃している。
望月杏奈
視界を遮れば有利になると思ったのは甘かったか……!
島原エレナ
この程度で射てなくなるなら、アーチャーになんてなれないヨ。
島原エレナ
(とはいえ、流石に少しばかり不利だけどネ。)
望月杏奈
……!(ブンッ)
島原エレナ
おっと。急に姿を現すなんてビックリだヨ。近接戦に切り替える?
望月杏奈
……いや、もう勝負はついた。
島原エレナ
(ガシャン)!?これは…鎖!?
望月杏奈
ケイローンはその最期から完全ではなくなったものの、神の力を持っている。
望月杏奈
なら……その鎖から逃れることは絶対に出来ない。
島原エレナ
「天の鎖」……!
望月杏奈
終わりだよ。もう矢を番えることもさせない。
島原エレナ
ワタシは……
島原エレナ
ーーー
島原エレナ
「コトハ。ワタシの宝具について説明するヨ。」
田中琴葉
「宝具……英霊の切り札ね。」
島原エレナ
「ワタシの宝具はなんと……1日に1回しか使えないヨ!」
田中琴葉
「何でそれを誇らしそうに言うの!?」
島原エレナ
「さらに威力は……ほどほどしかないヨ!」
田中琴葉
「エレナ?欠点ばかりじゃなくて利点も言って。」
島原エレナ
「利点はネ……」
島原エレナ
ーーー
島原エレナ
……矢を番える必要なんてないヨ。
島原エレナ
ーーー天から降る一筋の光。それは……杏奈の心臓を貫いた
望月杏奈
がっ……!?
島原エレナ
夜空に浮かぶ射手座。それがワタシなら、ワタシは常に矢を番えている。
島原エレナ
真名の開放すら必要ない。必要なのは、ただ指を離すだけだヨ。
島原エレナ
「天蠍一射(アンタレス・スナイプ)」……常にアンナはワタシの射程にいたんだヨ。
島原エレナ
威力がほどほどなのが難点だけど……霊核を貫くには十分だネ。
望月杏奈
……。
島原エレナ
終わったのはアンナの方だヨ。足を止め、攻撃だけに集中して防御を捨てた。
島原エレナ
決まったカタチを持たない土人形といえど、霊核を貫かれればそこまで。でショ?
望月杏奈
(百合子さん……ごめん、なさい……。)
(台詞数: 41)