舞浜歩
世間はクリスマス、そしてアタシらは新年番組の撮影で大忙し、か。なんだかなあ。
百瀬莉緒
お仕事無いよりマシだし、どうせ一緒に過ごす人がいるわけでもないからいいんだけどね。
舞浜歩
とはいえさすがにちょっとねぇ。明日なんて振り袖で撮影だよ?
七尾百合子
まあまあ。その分せめて事務所にいる時くらいはクリスマスを楽しみましょうよ。
百瀬莉緒
そうね、夜には雪歩ちゃんのお誕生パーティーもあるし。
舞浜歩
そうだね。あ、そういやさ…
舞浜歩
瑞希に聞いたんだけど。劇場にはサンタを信じてる子がまだ結構いるんだって。
百瀬莉緒
そうなの?ふーん、純粋ねえ。となるとその手の話には気を付けなきゃいけないわね。
舞浜歩
だよな、うっかりホントの事言ったら夢を壊しちゃうだろうし。
舞浜歩
ってゴメン!百合子、もしかしてその…
七尾百合子
ちょっと、さすがにそれはないですよ。私を何だと思ってるんですか。
舞浜歩
ご、ごめん。でもほら、百合子はなんかそういうの信じてそうなタイプだし…
七尾百合子
なんですかそれ。自分でも強く否定は出来ませんけど。
百瀬莉緒
まあ百合子ちゃんはね。いつごろ気付いた?サンタの正体。
七尾百合子
えっと。けっこう遅いです。その、中学校に入ってから…
舞浜歩
なんだよ、つい最近じゃない。やっぱり百合子らしいな。
七尾百合子
もう!そういう歩さんはいつだったんです?
舞浜歩
アタシは10歳の時だったかな。
百瀬莉緒
私もそれくらいね。
七尾百合子
うう…
百瀬莉緒
いいじゃない、人それぞれよ。けど気付いた時はやっぱりショックだったわね。
舞浜歩
うん、アタシも。けっこうびっくりしたよ。
七尾百合子
そうですね。なんか、心のどこかで信じてたものが裏切られたっていうか。
舞浜歩
劇場にはまだ信じてる子がいるんだ、気を付けてあげなきゃだよな。
七尾百合子
そうですね、夢は大切ですから。
百瀬莉緒
でも知ったら驚くでしょうね、自分の父親がサンタクロースだなんて。
舞浜歩
ああ、アタシもびっくりしたよ。クリスマスなのに大変だよな。
百瀬莉緒
本当よね。いくら仕事とはいえ。
七尾百合子
(ん?)
舞浜歩
寒い中、プレゼント配りにあちこち出歩くんだもんなあ。そりゃ翌日は一日寝てるはずだよ。
百瀬莉緒
お父さんって大変よね、普段の仕事にくわえてサンタまでやらされるんですもの。
七尾百合子
(…あれ?)
舞浜歩
だよな。だから、ウチでは毎年クリスマスの翌日は父をねぎらってるよ。お仕事お疲れ様ってな。
百瀬莉緒
あ、それいいわね。私も今度実家に帰ったらちゃんと伝えようっと。
七尾百合子
あの、えと。お二人とももしかして、お父さんの事をサンタだって思ってます?
舞浜歩
何言ってんだ、さっきからその話をしてるんだろ?
百瀬莉緒
百合子ちゃん、またぼんやりしてた?けど不思議よね、どこが管理とかしてるのかしら。
舞浜歩
さあ?こういうのも国の役目だったりとかするのかな。プレゼントが皆違うのも変だよな…
七尾百合子
……
七尾百合子
もしもし瑞希さん?この前のサンタのお話ですが。人数違ってます、はい、全部で12人です…
(台詞数: 40)