萩原雪歩
ーー12月
萩原雪歩
周りは喧騒に染まる季節です。
萩原雪歩
祝福の言葉に私が混ざり、誕生日のおめでとうを貰います。
萩原雪歩
でも、あの人は言いました。
萩原雪歩
『自分の笑顔はここにはないよ』と
萩原雪歩
…当たり前であるかのように告げる。舞台の外側に置いてきてしまったのかな?
萩原雪歩
側に居るのにどうしてだろう…。気持ちが離れた訳じゃないのに少しだけ寂しい気持ちになります。
萩原雪歩
………。
萩原雪歩
ーーケーキにプレゼントにメッセージカード
萩原雪歩
たくさんのお祝いの言葉
萩原雪歩
舞台の上で好きや可愛いと言われるのは嬉しいですけれど、やっぱり恥ずかしいです。
萩原雪歩
「……それ以上はいけないよね」
萩原雪歩
誰かを好きになる事…。誰かの特別になる事。
萩原雪歩
「例えば、あいし…うぅ…ダ、ダメです。恥ずかしいです」
萩原雪歩
その言葉は使わない事くらいわかっている。まだ止まれないから…これからも…きっと
萩原雪歩
……。
萩原雪歩
……唇に熱量を感じる
萩原雪歩
……言葉を交わした先に
萩原雪歩
…………。
萩原雪歩
これもきっとずるいかもしれない
萩原雪歩
今日もこれからも…
萩原雪歩
この瞬間は、特別で大切な時間になるのだから…。
萩原雪歩
……。
萩原雪歩
花が咲いていました。
萩原雪歩
白く白く彩る舞台に
萩原雪歩
「…やっぱり、ウソツキですね」
萩原雪歩
聞こえないように独り言を言う
萩原雪歩
お祝いのケーキを持って照れくさそうに不器用な笑い顔をしていた
萩原雪歩
あなたが、立っていました。
(台詞数: 29)