晴れ行く世界(志保編)
BGM
TOWN_RMX
脚本家
りんりんりん世
投稿日時
2015-12-05 03:55:06

脚本家コメント
読んで下さっている方、ありがとうございます。
自己満足なドラマですが、よろしくお願いします。

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天海春香
(あれから私は色々と考えてみたのだが、思い当たる節が少なからずあった)
天海春香
(今まで少しの間だが一緒に暮らしてきたわけだが、志保ちゃんは何一つ粗相をしていなかった)
天海春香
(それどころか、私が手を焼くことが一度もなかった。気になる事も一つもない)
天海春香
(二人一緒に暮らして居るのだ。一つや二つ、私に迷惑をかける事が普通はあるはずである)
天海春香
(それが全くない。私が大雑把な性格だからというわけではなく、本当に一つもないのだ)
天海春香
(そう考えると、きっと志保ちゃんはずっと気を張り続けていたのかもしれない)
天海春香
(我儘を言わないようにと、私に迷惑をかけないようにと。気付いてから、心が痛くなった)
天海春香
(きっと、志保ちゃんは私に心を開けていない。私は少し思い上がりすぎていたようだ)
北沢志保
どうしたんですか?難しい顔をして…。
天海春香
なぁ、志保ちゃん。今日は改めて、真面目な話をしようか。
北沢志保
な、何でしょうか…?もしかして私、何かご迷惑を……。
天海春香
違う。違うんだ。少しお願いがあるんだ。
北沢志保
何でしょう?私にできる事ならなんでも…
天海春香
そろそろ、私に気を遣うのはやめにしないか?
北沢志保
そ、そんなこと…!私、気を使ってなんか…
天海春香
君は嘘が下手だ。ほらその手、癖になってるみたいだね。
天海春香
他にもたくさん知っているよ。嬉しい時、疲れた時、眠たい時…君はすぐに体にでるからね。
天海春香
君はどうだい?私のこと、ちゃんと見てくれているかい?
北沢志保
いや、えっと、その…………。
天海春香
そういうことだ。君はね、気を遣い過ぎて、私の事をまだ見てくれていないね?
天海春香
私はね、名目だけじゃない、本当に君と家族になりたいと思っているんだ。
天海春香
だから私はもっと志保ちゃんの事を知りたいし、もっと私の事を志保ちゃんに知って欲しいんだ。
天海春香
もう少し私に、心を開いてはくれないかい?
北沢志保
春香さん…っ、春香さん…っ。ごめんなさい、私……。
天海春香
あぁ。泣かないで泣かないで!責めているわけじゃないんだ。ただ話しておきたい事だったから。
北沢志保
私も解っていたんです。春香さんはこんなにも私の事を考え下さっているのに…
北沢志保
私は春香さんの顔色を伺って、ただ嫌われないように、迷惑にならないって…。
北沢志保
何でしょう…。私、本当に春香さんの事、大好きなんです。でも、私がこんなんじゃ…。
天海春香
なるほどね。君は私に嫌われたくない、そう思っているんだね?
北沢志保
はい…。
天海春香
それは違うなぁ。嫌われないようにするんじゃなく、好きになってもらうようにしようよ!
北沢志保
好きになってもらうように、ですか…?
天海春香
そうさ。確かにまだ私達は出会ってから長くはない。でもだからこそ、色んな事を共有していこう。
天海春香
楽しい事も辛い事も、嬉しい事も苦しい事も。二人で一緒にね。
北沢志保
一緒に……。私、とっても幸せ者です…。あの時家を飛び出して、本当に良かったです…。
北沢志保
あなたが私を見つけてくれて良かった…。あの時あの場所にいて、本当に良かった…。
天海春香
だからさ、もう少し我儘に行こうよ。私くらい大雑把にさ!
北沢志保
ありがとうございます!でも、私まで春香さんみたいになったら大変な事になりますよね。
天海春香
う〜ん。まぁ、何とかなるんじゃないかい?
北沢志保
一つ、春香さんの事で解った事があります。
天海春香
お!何だい何だい?
北沢志保
それはですね…近くに厳しく言う人がいなくちゃダメってことです!
天海春香
えっと…どういう事だい?
北沢志保
この際だからいくつか言わせて貰います!
北沢志保
トイレをする時はドアを閉めて下さい!あと、たまに流し忘れてます!
北沢志保
それと、暖房ガンガンに効かせて、パンツ一丁で寝るのやめましょう!勿体無いです!
北沢志保
あといびき!お疲れかもしれませんな、女性として、少しはしたないと思います!
天海春香
ちょ、ちょっと、そんなに思っていた事があったのかい…?
北沢志保
まだありますよ!春香さんにはもう少ししっかりしてもらいますから!覚悟して下さいね!
天海春香
…これはこれは。余計な心の扉も開いちゃったみたいだねぇ…。

(台詞数: 50)