伊吹翼
うぅっ...ぐすっ...
伊吹翼
(『僕は大好きだよ、北沢さん』...その言葉が頭の中で繰り返される)
伊吹翼
(仮眠室で電話していたプロデューサーさんは志保ちゃんに告白、してた...)
伊吹翼
(その事を受け入れたくなくて...ただひたすら、事務所を出て走っていた...)
伊吹翼
っ...あれ...どうしてここに...?
伊吹翼
(そして着いた場所は...わたしがよく知っているところだった)
伊吹翼
...確かここで...プロデューサーさんと会ったんだっけ...
伊吹翼
(大きなビジョンに映るCMが目印の建物...人通りの多い、賑やかな街...)
伊吹翼
(寄り道して事務所に遅刻しそうになったわたしが、初めてプロデューサーさんと会った場所)
伊吹翼
あの時、プロデューサーさんがバイクに乗せてくれたんだっけ...
伊吹翼
(困ってたわたしを助けてくれた...あの時の背中、たくましかったなぁ...)
伊吹翼
(あれからずっと、わたし達の事をプロデューサーさんは見てくれて...)
伊吹翼
...わたしに色々と教えてくれて...ちょっとドキッとすることも...
伊吹翼
...わたしに色々と教えてくれて...ちょっとドキッとすることも...!
伊吹翼
(胸のところが張りさけそうなほど痛くて...無意識の内に涙が流れる)
伊吹翼
(どうして...あんなに一緒にいたのに...この気持ちはどうすればいいの?)
伊吹翼
わかんない...どうしたらいいの? ...わかんないよ...
伊吹翼
?「はぁっ...見つけた...翼っ...!!」
伊吹翼
(後ろから大きな声が聞こえる...大好きで、でも今は一番聞きたくない声...)
伊吹翼
暁「ジュリアさん達から話は聞いた...あれは誤解なんだ...」
伊吹翼
暁「僕が北沢さんと電話してたのは事実だけど...そういうわけじゃ...」
伊吹翼
...んですか...
伊吹翼
暁「...翼? 僕は別に北沢さんの事は普通に...」
伊吹翼
どうして...ホントのこと言ってくれないんですか? わたしはプロデューサーさんが...
伊吹翼
暁「翼、パーソナルな場所なんだから...誤解されるような事は避けて...」
伊吹翼
そんな事は関係ないよ...わたしはプロデューサーさんのホントの気持ちが知りたいの!!
伊吹翼
暁「...翼...」
伊吹翼
っ...ごめんなさい...プロデューサーさん!!
伊吹翼
(わたしイヤな子だなぁ...せっかくプロデューサーさんが来てくれたのに逃げるなんて...)
伊吹翼
(それに、ワガママ言っちゃった...こんなところで答えられるわけないのに...)
伊吹翼
暁「翼っ...待って...止まれぇーっ!!!」
伊吹翼
...え...
伊吹翼
...え...!?
伊吹翼
(光の方を向くと、目の前から車が...スローモーションのように、ゆっくりと来る...)
伊吹翼
(...イヤだ...まだまだアイドルもやりたい...プロデューサーさん...!!)
伊吹翼
(車がわたしに近づいてきて...)
伊吹翼
(車がわたしに近づいてきて...視界がぐるりと回る)
伊吹翼
暁「翼っ!! ...大丈夫...どこか痛くない...!?」
伊吹翼
(目の前に...もう少しで鼻がくっつきそうなくらい前にプロデューサーさんが...)
伊吹翼
なんか...映画のヒロインみたいかも...
伊吹翼
(プロデューサーさんに抱えられながら、少しずつ、目の前が暗くなって...)
伊吹翼
(わたしはゆっくりと...)
伊吹翼
(わたしはゆっくりと...目を閉じていった)
(台詞数: 43)