田中琴葉
\バタン/…二人とも、お疲れ様。
高坂海美
やっほ♪琴葉♪
北沢志保
すいません。わざわざこちらまで来てもらいまして。
田中琴葉
ううん。別に気にしないで。
田中琴葉
ううん。別に気にしないで。…それより、厄介なことに巻き込まれちゃったね。
北沢志保
はい。…どうして、こんな…。
田中琴葉
…
田中琴葉
…とりあえず、例の男の件から。合流予定だったスタッフの1人ってことは聞いてる?
北沢志保
ええ。聞きました。…事実なんですか?理由は?
田中琴葉
事実よ。動機は金。…ギャンブルで借金があった男は、匿名で依頼を受けて志保ちゃんを襲ったの。
高坂海美
匿名って…よくわかんないけど、誰かは突き止められないの?
田中琴葉
向こう側が接触を嫌がったみたいね。やり取りは簡易アカウントのメールのみ。
田中琴葉
指示も単純で、画像添付と『誰にも知られずにこの女の所持品を奪え』ということだけ。
田中琴葉
依頼者が成功を確認した時点で報酬が支払われる予定だったみたい。
田中琴葉
失敗や不備が生じた際にだけ返信することになってたそうよ。
北沢志保
なるほど…。
北沢志保
なるほど…一応確認ですが、あの男と私にこの舞台以外での接点ってあったんですか?
高坂海美
接点って…この舞台でも志保りんが知らないくらいの接点しかなかったからね…。
田中琴葉
…無いわ。それはあの男も認めてる。向こうも顔を知っている程度だったから。
北沢志保
それならいいです。…依頼者が舞台関係者に絞れますから。
高坂海美
うええ!なんで?!
田中琴葉
海美ちゃん、接触を嫌がったということは顔を知られている…可能性が高いの。
田中琴葉
…つまり、余程の有名人か犯人に関わりのあった人物。
北沢志保
なおかつ、犯人が私の素性を知っていると確信している人物です。
北沢志保
これはメールの単純な指示からわかります。私の素性の説明がありませんからね。
高坂海美
…なるほど…。
北沢志保
そんな両方の条件を満たせるのはこの舞台の関係者しかいません。
北沢志保
それと、黒幕…仮にXとしておきますか。Xが私に当てようとした役割もわかってきました。
高坂海美
役割?なにそれ?
北沢志保
そのXもある筋書きを書いたんですよ。
北沢志保
…とても読めたものじゃない穴だらけで雑なシナリオですけどね。
高坂海美
…その役割って?
北沢志保
…
北沢志保
…スケープゴート。身代わりという役割ですよ。
(台詞数: 34)