木下ひなた
し、失礼するよぉ…。
中谷育
こ、こんにちはー…。
水瀬伊織
あら、いらっしゃい二人とも。
水瀬伊織
…へぇ。ひなた、無事に合流できたのね。良かったじゃない。
木下ひなた
うんっ。伊織さんのおかげだよぉ。ありがとねぇ♪
水瀬伊織
その割には入って来た時に浮かない顔してたじゃない。見たところ離脱してるように見えないけど。
水瀬伊織
何か悩みがあるんでしょう?この伊織ちゃんに話せるなら話してみなさい?
木下ひなた
実は、さっき海美さんと戦うことになったんだけれども…。
水瀬伊織
海美と…?ああ、なるほど。なかなか珍妙なことしてるわねあのペア。
木下ひなた
海美さんがとっても強くて、このままじゃ育ちゃんを守り切れる気がしないんだべさ。
中谷育
わたしもひなたちゃんも最後まで残れなくても別にいいんだけど、それでも限界まで頑張りたいの!
木下ひなた
それで、何かコツみたいなものが無いかって思って、相談に来たんだよぉ。
木下ひなた
なんだかずるっこしてるみたいでちょっこし嫌だけども…。
水瀬伊織
あら。別に強くなることに全力を尽くすことはズルだとは思わないわよ。
水瀬伊織
それと、私の落ち度ってわけでもないけど、アンタ説明途中で飛び出したものね。
中谷育
そういえばひなたちゃん、朋花さんに話を聞くまでクラスとか英霊とか知らなかったよね?
水瀬伊織
知らなかった、ということは今は知ってるって事よね。なら、知ってる事前提で追加説明よ。
水瀬伊織
アンタに宿ってる英霊の真名は理解してるわよね。
木下ひなた
もちろんだよぉ。あたしは、その人の名前を知らないけれども。
水瀬伊織
そうね…なら、まずはその英霊の事を調べなさい。よほどのことがない限り調べられるはずだから。
水瀬伊織
英霊の事を知るということは、その英霊の持つ力や宝具の事について知るということ。
木下ひなた
宝具…?
水瀬伊織
その英霊にまつわる伝承や、英霊が使った武具からなる必殺技って認識でいいわ。
水瀬伊織
例えばすごく便利な道具を渡されても、使い方が分からなかったら宝の持ち腐れでしょ?
木下ひなた
なるほど…帰ったら調べてみるよぉ。ありがとね、伊織さん。
水瀬伊織
あと、お話ついでにもうちょっといいかしら。英霊についての事なんだけど…。
水瀬伊織
英霊は、その土地に所縁が深かったり、知名度が高ければ高いほどその力が大きくなるわ。
中谷育
そうなの?
水瀬伊織
ええ。みんな知ってるってことは、それだけ影響力があるって事でしょ?
水瀬伊織
この、伊織ちゃんが所属してるってだけで765プロの知名度がぐんと上がってるみたいな感じよ。
水瀬伊織
それと同じで…例えば織田信長やコロンブス、モーツァルトなんてのは聞いただけで分かるでしょ?
水瀬伊織
で、同じ戦国武将でも井上道勝とかは信長と比べてピンと来なかったりするでしょ?
木下ひなた
なるほどねぇ…。
水瀬伊織
余談の余談だけど、井上道勝は斎藤道三の家臣ね。
水瀬伊織
重ねて言うけど、アンタにどんな英霊が宿ったかは知らないけど調べて損はないわよ。
木下ひなた
そうだねぇ。知らないで力だけ借りるなんて失礼な事、やっちゃいけないもんねぇ。
水瀬伊織
ひなたらしい捉え方ね。あと2点だけ言わせて。これはいわゆるバグみたいなものだけど…。
中谷育
グレース・ホッパーの蛾?
水瀬伊織
何よそれ。今回、サーヴァントになった人に現れてる異常なんだけど…。
水瀬伊織
思想が英霊寄りになったり、理性が若干蒸発しちゃってる人がいたりするみたいなの。
水瀬伊織
ま、アンタたちの様子を見てるとそこは杞憂みたいね。
水瀬伊織
あと、これは忘れちゃいけない事だったんだけど…令呪について。
木下ひなた
れいじゅ…?
中谷育
わたしの手の甲にできてるこれの事だよ?ほら、綺麗でしょ!
木下ひなた
綺麗だけれども、それ危なくないのかい?
水瀬伊織
危ないものと言えば危ない…わね。それは、マスターがサーヴァントに使える半絶対命令権。
水瀬伊織
この戦いに関することだけ、3回だけ、強制的に命令を聞かせることができるわ。
木下ひなた
な、なんだか恐ろしいものだねぇ…。
水瀬伊織
育なら真っ当な使い方をするから気にしなくていいわよ。気がひけるなら使わなくていいしね。
水瀬伊織
ちなみに、真っ先に『代わりに宿題をやって』って命令して無駄消費した阿呆がいるわ。
(台詞数: 50)