横山奈緒
……なるほど、見えてきたな。
四条貴音
どうでしょう。事態は混沌として参りましたが。
四条貴音
別室で軟禁状態にあった高山紗代子がまたいなくなってしまったのです。
四条貴音
昨日、私達参加者が撤収する際はまだちゃんと居ましたよ。
四条貴音
発見したのは同じく軟禁状態にあり、今朝隣室の様子を見に行った管理人様です。
四条貴音
さて、彼女はまた何かを企んでいるのでしょうか。
横山奈緒
わざとらしい言い方やな。
七尾百合子
なんか他校の先輩に囲まれて居心地悪いなあ。
四条貴音
おや、そういえばはじめましてでしたか。四条貴音と申します。
四条貴音
高山紗代子から、大変有望であると聞いていますよ。
横山奈緒
まあ昨日は勘違いしてただけの一日やったけどな。
七尾百合子
うわあ辛辣。でもその通りですね。
四条貴音
「君の推理は、君以外の全員が真実を言っているという前提で成り立っている」
七尾百合子
……?
四条貴音
高山紗代子から頂いたありがたいお言葉です。昨日のあなたにも当てはまるのではないでしょうか。
七尾百合子
は、はあ。
七尾百合子
この人、部長に似て随分あれな感じだなあ。探偵って皆あれな感じなのかなあ。
横山奈緒
で、その期待の新人さんはどう思うん? 今回の紗代子の事。
四条貴音
あら、それは大変気になりますね。是非お聞きしたいです。
七尾百合子
うわあ喋りにくっ。
七尾百合子
ええと、まず昨日部長は誘拐されました。でも実際には部長は被害者であり犯人でした。
七尾百合子
この件で、大会に関わる全員が思い知ったと思います。部長がかなりファンキーな人物だと。
七尾百合子
そして、2回目の部長の失踪。ここから導き出される答えは……
七尾百合子
また部長が何かを企んでいる……
七尾百合子
そう、思わせる事。
七尾百合子
部長を攫うのに、最も適したタイミングです。
横山奈緒
……
四条貴音
……そうですか。
七尾百合子
反応に困る反応だ。
横山奈緒
となると、私らが考えなあかんのは2つ。
横山奈緒
紗代子の動機と、真犯人の動機。
七尾百合子
部長が何考えてるかなんて分かる人いるんですか。
四条貴音
それらは考えるより本人に聞いたほうが早いですよ。ですから私達が考えることは。
四条貴音
どちらにせよ、高山紗代子がどこにいるか。
横山奈緒
……せやな。今回、ほんまにやばいかもしれへんし。
横山奈緒
まあだからこそあいつらの動機を探る事が近道や思うけどな。
四条貴音
……
七尾百合子
おっといきなりピリピリしだした。
七尾百合子
あの、発言してもよろしいでしょうか!
四条貴音
なんでしょう。
横山奈緒
話してみ。
七尾百合子
賛成多数により発言します! おふた方は、部長がホントに誘拐されたとして。
七尾百合子
犯人の目星がついてらっしゃるのでしょうか!
横山奈緒
……というか、目星つけさせるために攫われたみたいなとこあんのちゃうん。
四条貴音
まあ、高山紗代子が出し抜かれてなければですが。
七尾百合子
……というと?
横山奈緒
犯人が失踪と見せかけて誘拐したんやったら、逆の答えに誘導してくるはずや。つまり。
横山奈緒
紗代子が首謀者って言うやつが怪しい、って言う指標が一つ。
四条貴音
そんなあなた方に朗報が一つ。
四条貴音
大会本部は、彼女が自身で失踪したと判断し、このまま予定通り進行させるそうです。
(台詞数: 50)