北沢志保
\パタン/…
北沢志保
\パタン/…ふぅ…。
北沢志保
\パタン/…ふぅ…。\ドサ/
北沢志保
…
北沢志保
…らしくなかったな、私。あんな奴にムキになるなんて…。
北沢志保
いくら知り合いが犠牲になったとはいえ、ね。
北沢志保
でも…
北沢志保
でも、彼女は『父親』に会えた。それだけは…羨ましいな。
北沢志保
ねぇ、私は…会えるかな?私達の前から居なくなったあの人に…。
北沢志保
…
北沢志保
…なんて、あなたが話せたらいいのにね。ごめんね、ネコさん。
北沢志保
…知り合いが居なくなるだけでもツラいなんて…。
北沢志保
あの馬鹿の動機も…今まで一緒にやってきたのに突き放されることへの怨み。
北沢志保
やり方は認めない。…けど。
北沢志保
…けど、大事な人が去っていってしまうとしたら…今の私ならどうするだろう。
北沢志保
泣いてすがる?まさか…。
北沢志保
「行かないで!」…なんて言えない。
北沢志保
…ふふ、ダメね。私…まだ弱いままかな…。
北沢志保
置いていかれるのが怖いなら…親しくなんてならなければいい…
北沢志保
置いていかれるのが怖いなら…親しくなんてならなければいい…\ブルル…!/
北沢志保
(スマホの画面を見る)
北沢志保
(腕を伸ばしてスマホから距離をとってスマホ側の耳をふさぐ)
北沢志保
\ピッ/可奈『志保ちゃーーーーーーーーーーん!!大丈夫?怪我してない?』
北沢志保
…どうしたのよ、いったい。
北沢志保
可奈『だってだって、志保ちゃん事件に巻き込まれたっていうし、襲われたっていうし~!』
北沢志保
可奈『怪我してない?変なことされてない?疲れてない?倒れてない?』…まず落ち着きなさい。
北沢志保
…まったく、騒がしいわね。可奈『だって~…。』
北沢志保
……
北沢志保
……ねぇ、可奈。可奈は私の前から居なくなるなんて…。
北沢志保
可奈『ええ!?志保ちゃん何処か行くの?引っ越しするの!?』…いや、あのね。
北沢志保
可奈『嫌だ~!行かないで~!連れていって~!何でもするから~!』
北沢志保
まったく…なんで可奈が言うのよ。…泣いてすがってるのよ。可奈『だって~(ぐすぐす)』
北沢志保
もういいわ。…考え過ぎてたみたい。可奈『へ?』
北沢志保
ああ、そういえば「何でもする」って言ってたかしら?可奈『え、い、言ったかな~♪』
北沢志保
…今からウチに来なさい。可奈『え?……ええ!?』
北沢志保
合宿の予定がキャンセルになったから、可奈の練習に付き合ってあげる。
北沢志保
合宿の予定がキャンセルになったから、可奈の練習に付き合ってあげる。…それだけよ。
北沢志保
可奈『志保ちゃん家にお泊まり~♪かしこまり~♪気持ちポカポカ温まり~♪』
北沢志保
…浮かれてないで気をつけて来なさい。可奈『!!は~い♪』\ピッ/
北沢志保
…ごめんね、ネコさん。少し…いえ、かなり騒がしくなるけど。
北沢志保
大事な『今』を離さない努力…してみるね。
(台詞数: 41)