アイドルマスター 第6話
BGM
祈りの羽根
脚本家
ちゃん@春の日
投稿日時
2017-09-05 21:15:32

脚本家コメント
P名を入力してください。

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※主人公はPにあたる人です。

全15話くらいの予定です。

※本編中段誤字修正のお知らせ

携帯の画面にはメールの受信を通知を知らせるポップアップが浮かび上がっている。

携帯の画面には、メールの受信の通知を知らせるポップアップが浮かび上がっている。

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天海春香
春香と別れて、プロデューサーの部屋だと教えられた部屋に俺は入っていた。
天海春香
「はぁ…」
天海春香
ベッドに腰を下ろすと、俺は深いため息を吐いていた。
天海春香
まるでいつものように…
天海春香
P「なにやってんだ俺は…」
天海春香
その状況に気付いたときにはすでに数分立っていて…
天海春香
俺はそんなつもりはなかったのにと、激しく後悔をしていた。
天海春香
ヴヴヴ…
天海春香
ズボンのポケットに忍ばせていた携帯電話のバイブ音で俺は我に返る。
天海春香
慌ててズボンに手をつっこみ、携帯電話を取り出す。
天海春香
コトン、地面に何かの落ちる小さな音がする。
天海春香
包装紙に包まれた四角い小さなモノ。俺は、それを指で摘まみ上げる。
天海春香
それは、春香が俺に握らせてくれたキャラメルだった。
天海春香
ああ、そういえばさっきくれたんだよな。
天海春香
携帯の画面にはメールの受信を通知を知らせるポップアップが浮かび上がっている。
天海春香
それは後で目を通すことにする。メールボックスの一番上にあったのは、春香からのメールだ
天海春香
≪プロデューサーさん、明日からもお仕事頑張りましょうね。≫
天海春香
≪これからも私達のプロデュース、よろしくお願いします≫
天海春香
≪P.S.キャラメルの味の感想、是非聞かせてくださいね!≫
天海春香
P「春香はここまで気を使ってくれるんだな…いや…俺が使わせているのか」
天海春香
俺がベンチで目を覚ましてから、ずっと…さっきの別れ際の会話でもそうだ。
天海春香
俺はずっと春香に気を遣わせている気がする。
天海春香
「キャラメルの味か…」
天海春香
この答えさえも、春香は健気にずっと待ち続けてくれるんだろうな。
天海春香
そう考えると、なんだか俺は悪いことをしている気になる。
天海春香
ゆっくりと包装を剥がして、口の中にキャラメルを放り込む。
天海春香
P「甘っ」
天海春香
春香が俺に優しくしてくれるのは、俺が春香のプロデューサーだからだ。
天海春香
もし、俺が春香のプロデューサーじゃないってことが判明して、それを打ち明けた時。
天海春香
春香はどう思うだろうか?
天海春香
きっと、失望するだろうか?
天海春香
それとも割り切って、コロっと態度を変えるだろうか?
天海春香
それとも、それでも春香は…俺のことをプロデューサーさんだって、言い張るだろうか?
天海春香
盲信したところで、それを証明できるものはなにもない。
天海春香
いや、あるとしたら…春香の中に残る思い出になるのだろう。
天海春香
でも、仮にこれがいちゲームの世界の中だとして…
天海春香
春香(プログラム)はおきた出来事(おもいで)を記録しているだけに過ぎない。
天海春香
それに基づいて、俺(プロデューサー)を認識して、行動しているだけかもしれない。
天海春香
でも、やっぱ、ホンモノだって信じたいという気持ちもある。
天海春香
『たとえ仮に、離れ離れになっていた時間があったのだとしても…』
天海春香
『私はプロデューサーさんのアイドルで、プロデューサーさんは私のプロデューサーさんです』
天海春香
『だから、私は信じてます。昔みたいにプロデューサーさんが笑ってくれるって』
天海春香
『そんな明日を願ってます』
天海春香
想い出(コミュニケーション)の積み重ねが、いまの春香を築きあげているのならば…
天海春香
あの言葉を引き出させたのは俺じゃない誰かだ。
天海春香
たとえそうだとしても、俺は信じてあげなくちゃいけないんだ。
天海春香
あの言葉に嘘偽りはないと思ったから…それなのに…俺は未だ何一つ答えを出すことができない。
天海春香
P「やっぱ…しょっぺえや…」
天海春香
視界は自分の弱さでおぼつかない。

(台詞数: 49)