箱崎星梨花
先生!原稿まだですか!?
野々原茜
まだだよ。
七尾百合子
原稿まだですか!先生!
野々原茜
まだだってば!
箱崎星梨花
先生!原稿!
野々原茜
先生は原稿じゃありません!
七尾百合子
まだ終わらないんですか!先生!
野々原茜
まだだ!まだ終わらんよ!!
七尾百合子
まだですか先生!
野々原茜
ええい、君はただ単に自分が読みたいだけだろう!
七尾百合子
どっ、どうしてそう言い切れるんですか!
野々原茜
出てるから!その読書机で待機してる姿勢に思いっきり出ちゃってるから!
七尾百合子
うぅ、隠しきれない……っ!本の事となるとどうしても……!
野々原茜
ふむぅ、ユリッチはブレないね。
箱崎星梨花
ところで茜ちゃん先生。そろそろ書き始めないと公演に間に合わなくなっちゃいませんか?
野々原茜
とは言ってもねぇ……
野々原茜
じゃあ逆に訊くけどさ、どうしたらいいと思う?
野々原茜
この書きかけのコント台本。
七尾百合子
ウイルス性胃腸炎でしたっけ脚本家さん?まさか入院までされるなんて思いませんでした。
野々原茜
もともと胃腸は痛めてたらしいよ。書き物仕事も大変だよね。
野々原茜
ともかく、脚本家さんには今はゆっくり療養してもらうしかないね〜。
箱崎星梨花
それじゃあ、やっぱり手が空いてる私たちが続きを書くしかないんじゃないですか?
野々原茜
んー、そうなっちゃうよねぇ……ま、やれるだけやってみよっか。
野々原茜
もしダメでも、その時はドラマパートを全部茜ちゃんのアピールタイムにすればいいしね♪
七尾百合子
え?
野々原茜
で、早速なんだけど。この一本目の魔王コントはどういじくっていけばいいと思う?
箱崎星梨花
途中までは書いてありますし、その流れを汲んで続きを書けばいいんじゃないですか?
野々原茜
そう?いや、こういっちゃ脚本家さんには悪いけどさ……
野々原茜
この脚本、ちょっと地味じゃない?
七尾百合子
そうですか?
野々原茜
そうだよ!もっとこうお客さんが想像もしないような魔王像が欲しいよね。
箱崎星梨花
想像もしないような魔王像ですか。
野々原茜
そうそう、今までに無い新しい魔王の形がいいな。
七尾百合子
例えば……魔王なのに子供だ。とかですか?
野々原茜
うーん、いい感じだけどもう一声かな。
七尾百合子
そうですね、じゃあ……
七尾百合子
魔王が二人居る!とか。
野々原茜
二人ね……二人か……どの二人にやってもらうかだねぇ。
野々原茜
…………ん?
野々原茜
おぉ、いいんじゃない?見えてきたよ。ナイスアイデアだよユリッチ♪
七尾百合子
いえ、それほどでも♪
野々原茜
よし、これはもう見えてきたからダブル魔王として書き直すとして、次ね。
箱崎星梨花
次は出演者だけ決まってますね。静香さんと志保さんです。
野々原茜
なるほど、内容はまるっきり未定と。
七尾百合子
その組み合わせなら逆に、いつも通りの二人に近い会話劇でいいんじゃないですか?
箱崎星梨花
そうですね!お二人とも普段から仲良くしてますし。ありのままを見てもらいましょう!
野々原茜
……仲良しかはともかく、普段通りで面白いっていうのは納得だね。その線で行こうか。
野々原茜
いやぁ、良い調子で決まってるんじゃないのコレ?
七尾百合子
せっかくですし、暇そうな他のメンバーにも声かけてみましょうか?
野々原茜
いいねぇ、じゃあ他のメンバーを待ちつつどんどん決めてくよ〜!次のパートは……
(台詞数: 50)