矢吹可奈
べリア王国軍、ジパング皇国軍、ルオヤン帝国軍…!それにあの旗はアフロディテ教団の…!
如月千早
シルヴァーナ軍にキャスパリグ軍、アインセル軍まで…!向こうに見えるのは、ハーピィの軍勢…!
矢吹可奈
《土煙と閧声と共に、数え切れない軍旗と兵隊が姿を現す》
二階堂千鶴
ふふっ…確かにマコトの目論みは、半ば成功していたと言えるでしょう
二階堂千鶴
各国に人間…または魔族の排斥を訴える過激派が増えていたのは事実ですもの
二階堂千鶴
しかし、それを乗り越えられるのが今を生きる生命達ですわ!
矢吹可奈
《人間と魔族が、同じ目的で同じ場所に立って肩を並べて戦っている》
矢吹可奈
《そんな光景を目の当たりにして、涙が溢れそうになる》
二階堂千鶴
カナさん、その涙はマコトの野望を打ち砕くまで取っておきなさい
矢吹可奈
ぐしっ………はい!!
二階堂千鶴
チハヤ。各軍の半包囲攻撃により、敵はそちらの迎撃に追われています
二階堂千鶴
今ならば、中央突破が叶うはずですわ!水先案内は、わたくし達が受け持ちましょう!
如月千早
母様…!ありがとうございます!
二階堂千鶴
…巫女の皆様、お聞きの通り、中央突破で一気に敵本拠地に突入いたしますわ
二階堂千鶴
しかし…マコトとの決着は、我が娘…チハヤに一任させていただきたいのです
矢吹可奈
…!?
二階堂千鶴
チハヤ…出来ますわね?
如月千早
…はい、母様。今がその時…なのですね
二階堂千鶴
ええ。…チハヤにはこのような時の為の手段を伝えてあります…お任せを
二階堂千鶴
(娘を危地に飛び込ませる…母としては心苦しくはありますが…)
二階堂千鶴
《チハヤ…貴女達が生きる未来…貴女の手で守り、掴んでください…!》
矢吹可奈
《話し合いの結果、マーメイド隊と巫女様の護衛の下、チハヤちゃんを送る事になった》
二階堂千鶴
さあ、敵がこちらの思惑に気付く前に、行きましょう!
矢吹可奈
《そして、チヅルさんが一番に飛び出し、敵の中へ斬り込んで行く》
二階堂千鶴
さあ、おどきなさい!大切な娘達の未来…護る為なら全てを捧げますわ!
矢吹可奈
《信じられない早さで突き出されたチヅルさんのレイピアが一瞬で敵の四肢を貫き、動きを封じる》
如月千早
す…すごい母様…地上すらも海中と同じように…まるで地上に慣れているかのようだわ…
矢吹可奈
…行こう、チハヤちゃん!
如月千早
ええ!
矢吹可奈
《チヅルさん達が開いた道を、全力で走り抜ける》
矢吹可奈
《あまりに敵の層が厚い部分は、巫女様達の魔法で蹴散らす》
矢吹可奈
!ウミさん、ジュリアさんどこへ!?
矢吹可奈
《突然ウミさんとジュリアさんが隊列を外れて走り出す》
矢吹可奈
ジュリア「光の巫女だ!こっちに近付いてる!!」
矢吹可奈
ウミ「ノリィ達は手の内を知られてるし、ここは私達が食い止めるよ!」
如月千早
ウミさん…ジュリアさん…
二階堂千鶴
チハヤ!振り返っている暇があったら、この母の背にしっかり付いていらっしゃい!!
如月千早
っ!は、はい!
二階堂千鶴
ぐっ!?
如月千早
母様!?
矢吹可奈
《チヅルさんの右肩に、どこからともなく流れ矢が突き刺さる》
二階堂千鶴
くっ…こんな物でわたくしは…止められませんわ!
矢吹可奈
チヅルさん!走りながらになりますけど、治癒魔法を使います!
矢吹可奈
《自力で矢を引き抜いたチヅルさんの傷口に手をかざし、魔力を送り込む》
二階堂千鶴
!カナさん、感謝いたしますわ!
矢吹可奈
《激戦の直中を傷を負いながら駆け抜ける私達の前に》
矢吹可奈
!!
二階堂千鶴
!!
矢吹可奈
《突如として巨大な炎の壁が立ちはだかった。…私には、その壁の正体が…直感的にわかった》
矢吹可奈
………シホ…ちゃん………
(台詞数: 50)