北沢志保
P♀:最初に言っておくと、俺は元々麗花のことが苦手だったんだ。
北沢志保
P♀:やたらめった人懐っこい性格…訳のわからん言動…
北沢志保
P♀:彼女は完全に俺の苦手なタイプだったし、絡まれたくもなかった。
北沢志保
P♀:まあ…俺は基本雪歩のプロデューサーだから、絡みはそんなになかったけど…
北沢志保
P♀:やっぱり絡んでくる時は絡んできたね。彼女が何か言ったりやったりする度に…
北沢志保
P♀:俺は苦笑いをして、適当に返答して切り上げてた。
北沢志保
P♀:そんな俺は、麗花がよく言うある台詞が、気になっていたんだ。
北上麗花
「プロデューサーさん!今日もナイス普通ですね、素敵ですよ♪」
北沢志保
P♀:麗花の、俺達プロデューサーに対しての「普通」呼びだ。
北沢志保
P♀:もちろん俺もその対象だった。最初に聞いたときは「はぁ?」って思ったよ。
北沢志保
P♀:後々になって、麗花の担当をしてるプロデューサーの皆さんに聞いてみると…
北沢志保
P♀:「あれは麗花にとっては褒め言葉なんだ」「麗花は普通をいいことだと思ってる」
北沢志保
P♀:「麗花にとっては、あれが普通なんだ」など、色んな意見を聞いた。
北沢志保
P♀:だが、俺は麗花に普通と思われるのが…どうしても嫌だった…
北沢志保
P♀:なぜなら…俺は知的障害を持っていたからね…
ジュリア
えっ!?それ初耳だぞ!全然そういう風には見えないけどな…
北沢志保
P♀:隠してたわけじゃないんだけどね…持ってるんだよ、高機能自閉症って奴をね…
北沢志保
P♀:知的発達が遅れてないから、一目見ただけでは分からないけど…
北沢志保
P♀:俺の場合、見ず知らずの人と上手く関われないし…あと、普段と違うとパニックを起す、
北沢志保
P♀:怒りやすい、落ち込みやすく立ち直りが遅いなど、感情のコントロールが下手だし…
北沢志保
P♀:自分のやり方にやたらこだわる…症状はこんなとこかな
北沢志保
P♀:今でも、よくこんなんでプロデューサーになれたなって、自分でも驚いてる。
北沢志保
P♀:普通は有り得ないことだよ、対人関係などに問題を持った人がプロデューサーになれるって
北上麗花
雇ってくれた社長に感謝ですね♪
ジュリア
でも、プロデューサーはちゃんと営業してるし、電話応対もしてるじゃねぇか?
ジュリア
それと…そこまで自分のことを理解してるなら、欠点を直す努力か工夫をしたらどうなんだ?
北沢志保
P♀:そう思うだろ?まあ、対人業務は昔と比べるといくらかマシになったけど…
北沢志保
P♀:今でも誰かが付き添ってくれたり、代わってくれないとダメな時があるし…
北沢志保
P♀:性格も、感情的になっちゃった時点でどうしても自分のことしか考えられなくなって…
北沢志保
P♀:なんとか少しでも直そうと努力はしてるんだけど…全然ダメで…今や諦めかけてんだ…
北沢志保
P♀:知的障害を直すのは言うほど簡単なことじゃない…俺はそう思ってる…
北沢志保
P♀:ああ、本来の話題から結構脱線しちゃったな…話を戻すね。
北沢志保
P♀:俺の障害は、他人から理解されにくいので、俺は自分の障害を悩みの種にしていた。
北沢志保
P♀:そして、障害を持ってる自分のことを到底普通とは思えず、そのことも悩んでいた…
北沢志保
P♀:なのに、麗花から普通の人として見られたことで、普通じゃないのに普通と思われてる…
北沢志保
P♀:どうしよう…というプレッシャーがかかり、心の負担が増えた…
北沢志保
P♀:…だから、俺は麗花に普通扱いされるのが嫌だったんだ
北沢志保
P♀:男でいる時は麗花と絡む回数も少なかったから、普通と言われても受け流せたけど…
北沢志保
P♀:女になってからは、着せ替えショーやレッスン、ライブ等で麗花と絡む回数も増えてきた。
北沢志保
P♀:やっぱり彼女の言動は苦手だったし、俺に対する普通呼びもよく耳にするようになった…
北沢志保
P♀:俺は麗花に普通呼びされることに、だんだん我慢できなくなってきて…
北沢志保
P♀:そのうち麗花にワケを話して、普通呼びをやめてもらおうと考えた。
北沢志保
P♀:そして、7月の始め頃…俺は麗花と夜の事務所で二人っきりになった時…
北沢志保
P♀:俺はこの機会を使って、自分の思ってることを麗花に伝えることにしたんだ…
北沢志保
【まだまだ続きます!】
(台詞数: 45)